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VE実施手順におけるDRBFMの活用
VEは一般的にコストダウンの手法だと誤った理解をされている一面がある。そのため、コストダウンした部品で不具合が発生すると「VEのやり過ぎが不具合を引き起こした」などと言われる。VEを推進する立場として、こういった誤解や偏見を払拭するためにも、自分が関わったVE事例や指導したチームのVE事例では絶対に不具合を発生させたくないと考える。技術的な不安を残さず代替案へ移行させるためには、「具体化」のステッ -
原価企画活動における「シリーズ製品共通化計画」の立案方法
昨今の製品開発には、性能や機能のみならず、製品のコスト低減が重要となっていることは、どの企業でも同様である。海外メーカーや海外生産製品の均質化により、企業が生き残るために、コストは製品開発の中でも非常に重要なファクターとなっている。それ故、必要な機能を満足し、必要な利益を上げるために、製品開発に原価企画を導入している企業が多い。さらに、製品については、ユーザーニーズの変化や多様化により、多くの製品 -
TRIZを活用した新VE実施手順における問題解決法
管理技術は固有技術をサポートする技術である。近年、固有技術は異分野や新分野間の技術融合が進みつつあり、積極的な新分野の研究推進が必要となっている。これに応じて管理技術も変革を迫られることになると考えられる。こうした現象から、今後のVEが必要としているもののーつとして、新たなVE技法の開発あるいは他の管理技術との技術融合等がある。この問題を解決するために、本論文ではVEとは別の方法論であるTRIZを -
コスト解析と機能・条件研究による外部調達品の改善
外部調達品のVEによる改善は、設計情報やコスト情報を購入側では把握しきれていないため情報不足により、購入側にとっては不要な部品の削減や部品の形状・仕様変更、等による改善の推進が困難な場合が多い。そのため供給メーカーの協力がないと、そのようなVE的な改善が進まないのが現状である。そこで本論文では、コスト解析というプロセスを通じて、購入側にて対象品の機能・コスト面での理解を深め、その結果から外部調達品 -
機能的研究法によるBSC業績評価指標の設定方法
100年に一度と言われる世界的な大不況が企業の業績を大幅に悪化させている。各企業は生き残りをかけて企業体質を強化し業績を向上させて、この激変する外部環境に対応しなければならない。このような外部環境激変の環境下にあって、企業が業績の向上を図るためには企業内の諸活動を活性化させなくてはならない。また、この諸活動の成果を的確に測定し評価することが大変重要な課題となっている。バランス・スコアカード(以下、 -
製品多様化と部品少数化の二律背反を克服するモジュラー・デザイン方法論
製品多様化と部品少数化の二律背反を克服するために、次の10の活動ステップからなるモジュラー・デザイン方法論を開発した。(i)製品システム構成確立、(ii)モジュール数およびその使い方確立、(iii)目標設定・実行計画策定、(iv)製品ミックス整備、(v)設計・製造連携VE、(vi)生産構造要件書運用、(vii)設計のモジュール化、(viii)編集開発、(ix)MD効果の実現、(x)MD視点、デザイ -
建設業におけるVEデータを活用した利益管理
近年の建設業における利益管理は、一般製造業で行われている原価企画の考え方を参考に大きく変化し、それに伴い企画から施工までの各段階でVE活動を中心とした利益創出活動が活発に行われるようになった。この利益管理を適切に行うには、利益創出活動の各段階を通じてVEデータ管理を効果的に行い、その有効利用を図る必要がある。また同時に、VE活動は主に受注前に重点が置かれるようになり、受注前のVEデータ管理の重要性 -
VEにおけるTRIZの実用的な展開方法
VEの実務において、従来よりもVE活動の時間は減少しているにもかかわらず以前より良いアイデアの発想を要求され、また、VE資格は取得したものの実務に活用できない者が少なくないという現象が見られる。こうした現象から、現在のVE活動が必要としているものとして、VE実務の短縮化と新たなアイデア発想技法の開発およびVE技法の簡素化等が考えられる。この問題を解決するために、本論文ではVEとは別の方法論であるT -
機能表現抽象化による有効性の検証
社内のWSSにおいて約100チームが発想したアイデアを分析することで、機能表現の抽象化との関連性や有効性の確認をおこなった。取上げたテーマは「外部排水溝工事」で、機能表現としては「水を流す」とそれを抽象化した表現の「水を処理する」から、発想されたアイデアを比較検討してみた。その結果、ユニークなアイデアの出現率やアイデアの着眼点およびアイデア発想数などで顕著な差異が認められたため、建設のVE検討にお -
購入生産設備の価値向上のための管理方法
製品の機能を損なわずにその製造コストを低減すれば製品価値は向上する。あるいは製造コストを上昇させずに機能を上げることができれば同様に価値が向上する。このような製品の価値を向上させるために新規製品の設計・製造を検討したり、既存の製品の見直しを行うVE活動において、通常は製品が設計・製造され実際に販売され収益を上げることができれば一応の活動終了となる。しかしながら消費される製品は別として、ある程度の期