-
少人数建築作業所の新しいVE展開
建築工事における作業所管理には,職員不足等多くの問題が生じてきた。そこで,昭和62年6月より,少人数でかつ短時間で工事費全体にわたり,VE検討を行い,又バランスのとれた工事計画を立案するシステムを展開してきた。ここでは,そのVE計画,テーマの選定,重点VEの指定,VE報告の簡素化等VE展開の流れと,そのツールとしてのVEチェックリストおよびVEヒント集について報告する。 -
建設業における営業VE手法の一考察
建設企業の営業には,工事受注高を拡大する営業目標がある。この目標を効率的に達成するため,有効な営業戦略を立案し,営業活動を展開することが必要となる。この営業戦略には,次の3つの戦略目標があると考える。何れも終局は,工事受注を目指すものであるが,その戦略構成は段階的に少しずつ異なる。1. 『工事を受注する』ための戦略は,複雑な戦略の構成になる。2. 『受注対象の新規顧客を獲得する』ための戦略は,かな -
装置産業の製品を対象とした機能分析法
通常のVEジョブ・プランでは,装置産業の製品を対象として活動開始した場合,工程でのみ利用される物(例えば,原材料を溶解させるための水や有機溶剤,触媒等)は機能系統図に表わしにくく,製品の生産のために使用するすべての原材料をコストダウンの検討対象とすることは困難であった。本論文では前記問題点を,工程毎に機能系統図を作ること<機能系統図の立体化>により解決した。その結果,機能別コスト分析も工程毎(立体 -
電子デバイス製造におけるVEC手法
装置産業と言われる電子部品製造は塵挨の関係上,分析するための作業状況の把握や,微細作業の解析が困難であり,VECのアプローチが充分出来ないといった先入観があった。この問題を解決し電子デバイスに合ったVEC手法を開発し適用した。これは,信頼性およびコストに最も影響する要素である不良を指数化して,それを基に工程機能分析,不良要因系統図を作成し,要因分析マトリクスにまとめ,それをベースにアイデア発想を行 -
建設業における標準化VEの一考察
科学的管理技法としてVEをわが国に導入して以来,各産業分野でそれぞれ独自に技法の改善,開発が行われて来た。当社においても昭和44年にVEを導入して以来VE成果をさらに拡大するために,より効率的な技法の研究・開発に取り組んでいる。本論文は,VEに標準化の考え方を取り入れ,より一層VE成果を拡大するために,当事業所で行っている標準化VE活動と,VE技法の概要について述べる。 -
類似機能部品対比による製造VECの一展開
当佐和工場は,自動車機器専門工場として,昭和43年に設立されて以来,顧客第一主義をモットーにし,製品機能をより確実に,より安く達成することを使命と考え,全従業員の総力を結集してVEC活動を展開してきた。しかし,昨今の急激な円高ドル安の進展等世情の急変により,より一層の価値改善努力が急務となってきている。そのため,製品開発段階では,0 Look-VECとか1st Look-VEC という形で,構造方 -
設備システムのLCC算出
VEが対象とする価値は使用価値,貴重価値及びコスト価値である。われわれが,あるいは建築主が金を支払うのはその物の持っている「ハタラキ=機能」に対してである。このユーザー(顧客)が要求する働き(機能)を最低の投資で作り出し,ユーザーの満足を高めることがVE活動の目的である。VE活動の対象となる物は大きく2つに分類できる。その1つは,初期に投資する金額を重点的に考えれば良いもの,もう1つは,初期投資以 -
建設業における品質保証VEの展開
建設業には品質管理の導入が遅れていたが,近年急速に品質管理への関心が高まり,各種の品質管理手法が導入され徐々に成果を上げている。しかし,手法の適用範囲,適用方法に混乱があるように見受けられる。その原因として機能定義・評価に不十分な点があるように見受けられる。VE技法は機能本位の考え方で価値向上を目差すものであるから,顧客が求める価値を製品の品質に置き換えることにより品質向上,品質保証が可能であるこ -
コンピュータ活用によるVA活動の効率化 -システム計画技法TUPPSによる展開-
本論文はVA活動に対してコンピュータを導入し,VA活動そのものの効率化を図ることを目的とする技法について述べたものである。社会構造の高度化に伴ない,大規模・複雑なシステムが要求される時代である。当工場は受注生産方式にて,製造している,製品が多いが,顧客要求に対し,要求機能の最大限達成と提供価格の低減を行うとともに,当工場内に発生するコストの低減に対し,VA活動を行い,適正な利益確保を行っている。顧 -
VE手法による建設業の営業の展開
建設の市場は,経済成長の減速・社会資本の充実にともない,狭くなっていくのが当然ではある。しかし,企業は,そういった環境の中でも発展していかなくてはならない。むしろ,経済成長を加速し,社会資本を,さらに充実させる使命が建設産業にある。建設業は,受注産業といわれているように,請負契約で工事を受注して,生産し,顧客に納入する形態である。つまり,顧客からの工事の発注があり,それに建設業者が応札し,受注して