-
少人数作業所における個人VE
当社におけるVE活動の現状については,過去数回,この大会で発表してきた。その中でも,特に最近は,BESTよりもBETTERの改善結果をねらって,作業所で数多くVE活動を実施するという方針をとってきている。すなわち,VE計画会議によって,問題点の摘出からVEテーマの選定,3時間VEを用いての改善活動,この両者の組み合わせで,着実に成果をあげてきている。しかし,現実の問題として,少人数の作業所が数多く -
有効的なフォローアップを行なうには
今日の過当競争の中で,企業が生き残るには,いかに利益をあげ存続するかによって決定されます。それは,製品の技術,価格,販売力等により左右されます。特に最近の情勢は,価格競争が表面化してきていることは事実です。この価格競争に打ち勝つためにも1個1個の部品単価が深く追求され,いかにしたら,"VE,コストダウン"ができるか,そのVE活動に多くの期待が寄せられています。しかし,製品コストは,設計段階での製品 -
家庭のVE
戦後,わが国の経済は,「20世紀の驚異」といわれる程の高度成長を成し遂げ,これを背景として国民の所得は急増し,消費力も旺盛となり,まさに「昭和元禄」を旺歌してきたが,オイルショックを契機とした資源不足による石油製品および関連製品のコスト高に起因する資材費の高勝を招き,そのあおりで消費者物価も狂乱的に高騰した。この結果,需要は下降の一途をたどり,政府の金融引締め策と相まって経済は縮小し,不況時代へと -
2nd-LooK(現流品)VAにおける機能分析手法の研究 ~機能評価手法の開発~
最近における企業経営は,わが国の経済構造が,高度成長から低成長に移行したことにより,量的拡大から質的充実への大きな変換を迫られ,厳しさを増しているが,この中でVAの果す役割りは,ますます大きくなってきた。今やVAは,企業収益を改善するための重要なツールとなっているが,VAの中心的役割りを演じるべき手法の一つである機能分析は,使う側での勉強不足や受入れ体制の不備はあるものの,必ずしも実践的であるとは -
VEによる標準化の進め方
ステレオ業界は,ポスト・カラーの掛け声に競争が一段と激しくなり,ことある度に,企業内合理化が叫ばれて,VE,標準化等の合理化手法が口にされてから久しい。しかし,実情は,なかなか,これ等の手法の日常化に至らず,それには幾つかの理由が考えられよう。その代表的なものを挙げると,(1) ステレオ商品は趣味嗜好の多様化商品である(2) 技術の進歩が早く安定期がとらえにくい等であろう。ところが,近年生活水準の -
外観品VEの進め方 ~貴重価値の数量化について~
ある人がステレオを買った。この単純と思える行動の中には,実はその人の買うという欲求心が,複雑なコンピューターのごとく動めいて,最終的意思決定がなされている。この欲求心の中でも,外観品について焦点を絞るならば,外観品を選択する動機は大きくいってその人が持つVision,Utility,Economyと考えられる。この中で非数量的なVisionは,流行,合理性,快適性や時代性,そして個人,年令,性別, -
現場のVE ~「3時間VE」のフォロー~
われわれは,現場すなわち第1線作業所でVEを実践することを目標としてきた。建設業の作業所は地域的に分散していてしかも移動性があり,そこで行われる業務上の判断は迅速性が要求されるので,進行管理あるいは日常決定の大部分は組織効率上母店でなされることは少なく,作業所自身にゆだねられている。人的配置も社員の80%は現場配属であり,企業の特徴は人中心主義であり,現場中心思考である。したがってVE活動において -
建設業におけるVEの適用の実際(第1報) ~個別受註産業におけるVE効率について~
建設業への,VE手法の導入についての問題点,およびその具体的な手法については,筆者らによって既に発表したところであるが,今回は,その後の建設業におけるVEの実践を通じて得られた新らたな問題点,およびその解決のために考えられた手法,具体的なアプローチの例について発表する。この論文はその第一報として,個別受註産業のなやみの一つであるVEの繰返し効果がないこと,そのために,VEは最大の努力を傾注して,最 -
建設業におけるVEの適用の実際(第2報) ~3時間でできるVE手法の開発について~
産業界でのVEの適応性は非常に高く,幅広く普及してきつつある。厳しい経済事情の中で建設業界においても,業者側の立場として利益を求めることは必然であり,より高い利益を得ようとする努力の中でVEがこれを満足する1つの手法としてクローズアップしたことは,大きな発見であった。営利会社として企業利益をあげるためには,少人数のVErで,しかも短時間に問題解決をすることが要求され,VE効率を高めることが最大の関 -
建設業におけるVEの適用の実際(第3報) ~建設現場の特性に適したVEの進め方について~
建設業へのVE手法の導入についての問題点およびその実施例については,既に発表したところであり,さらに建設業の現状に適したVEの考え方,およびVE手法も開発し実用化していることは既述のとおりである。しかし,建設業の体質の特異性のため,実際にVEを現場に適用して企業に利益をもたらすためには,VEを現場向きに消化して,建設業に適したVEの考え方,VEの手法を考えていかなければならない。この論文では我々が