本書のポイント
明るい展望がなかなか見えてこない現在、どうすればこの困難な時代を乗り切ることができるか。VE(Value Engineering)は、顧客満足の向上、機能の向上、付加価値の向上、利益創出、コストダウンの実現をめざすものであり、これこそ企業経営、企業存続の必須条件であろう。とりわけ建設分野では近年、民間工事だけでなく公共工事においても、政府の「公共工事コスト縮減対策に関する行動指針」策定を機に、VEの導入・活用が積極的に進められている。
建設プロジェクトにおいてのVEは、構造物の設計段階から使用段階にわたって活用されるが、これまでのVE適用の実績から、とくに設計段階における有効性が認められている。
本書は、設計段階でVEを活用するためのシステムと技法、VE実施手順の概要、500件以上にもおよぶVEスタディの実施過程で開発されたフォーマットを紹介。また、実際のVE報告書の事例から、VE思考、VE実施手順、ライフサイクル・コスト計算技法まで紹介する。