国内景気も回復基調に入り、新聞やテレビでも明るい話題が多くなってきましたが、建設業を取り巻く環境はいまだに厳しい状況にあります。いっぽう、公共工事のコスト縮減を背景として、地方自 治体などの行政機関がVE手法に注目し、VE提案を求める動きが活発化しています。そのため、地域や企業規模を問わず、新たにVE活動に取り組む建設企業 がたいへん増えています。
しかしながら、VEの基本理念を理解しないままに実践活動に入ってしまうと、単なるコストダウンだけを目的としたアイ デア出しに終始してしまったり、コストが下がればVEだといった短絡的な考え方になりがちです。また、対象となる機能を的確に表現する訓練を日頃していな いため、VE対象の機能を定義できないばかりか、機能からのアイデア発想ができないといった声も耳にします。
そこで、中部支部の建設VE研究会では、建設業のVE活動で比較的よく使う機能用語を研究し、それらを用語集として編集しました。モノの本質を理解し、効率的なVE実践活動を行うため、本書のご活用をお勧めします。