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建設専門工事業における組織変革へのアプローチ ~VEの発想を活用して~
建設産業の近代化、合理化、構造変革と大きな転換期を迎える中で、我々、専門工事業の体質及び組織の自己変革が求められ、今までの慣習を捨て、企業として新たな組織つくりが重要な経営課題となった。ここで我々の経営活動に価値を創出するには、どの様な思考プロセスを身につける必要があるかと言う点で、環境変化情報と我々の願望とを読み取り、現在との比較を行いながら取り組んだ「組織変革へのアプローチ」の検討内容を提示す -
新たな価値概念の提唱 -その1:社会価値編
本論文は、従来のVE概念を発展させ、V=F/Cの概念式にあってFの今日的思考Cの真のライフサイクルコストの捕え方をベースに、新時代に対処できるような新しいVE概念について考え、それに基づいたモデル式を提唱し、ワンサンプルによるモデル式の検証を行ったものである。一言で述べると価値概念の総合化を狙ったものであるが、Fの従前の使用価値概念から、商品やサービスを提供する企業や、それらのライフサイクルの間に -
戦略経営実現のためのVE課題の選択 ---経営者主導のVEアプローチ---
今日、企業は21世紀に向けて大きな変革期の中にある。環境・社会構造・人々の価値観は、いずれも従来の枠をこえた新たな課題を提起している。こうした状況下において、健全な経営のカジをとるには、課題そのものを探索する能力と、それを解決する能力の2つが同時に要求されている。我々は、この課題探索と課題解決のために、経営の中にVEを組み入れ、企業の成長・発展をめざすべきであると考える。本論文では、今後のVE活動 -
VE展開計画のマネージメント法
VEを導入して、着実に前進させるには、綿密なVE展開計画をたてて推進することが効果的である。本論文は、各企業でのVE展開計画(VE推進中期計画)を実戦的に作り上げることを目的としている。そのために、企業の風土、VEのしくみ、戦略の三要素を取り上げた。この三要素をバランスよく展開実施するために、VE展開ブロック図によりレベル診断を行い、各企業の"あるべき姿"とトレードオフしながら計画の枠組みを作り、 -
顧客ニーズに応えるマネジメントVE
当事業所の製品群は"エネルギーと情報をつなぐ"ための電線,ケーブルおよびこれらのシステム製品である。近年これら顧客の生産体制並びに販売ルート等の変化に伴い,多機能,短納期の要求が強く打ち出されて来ており顧客ニーズに立脚した組織的な推進がより重要な課題となっている。本論文は,こうした時代の変化に対応した全社組織のVE活動を構築したものである。『顧客の要求因子』をベースに,要求ニーズをより正確につかみ -
VE推進マネジメントに関する13章
わが国にVEが導入されてから,はや20数年が経過した。当初,VEは,経営レベルによって導入されたこともあり,マネジメント・レベルでのVEに対する関心は,非常に強いものがあった。その後,年月を経るに従って,技法の実践的側面だけが急速に進歩し,実践技法とVEマネジメントとの間の距離は,次第にひろがって行った。製品をただひたすらに製造するだけで,大きな利益を得ることができた高度成長期には,技法独走型のV -
全員参加のVE活動におけるVE管理システムに関する一考察
近年の低成長経済下における産業界においては,特に顧客ニーズの多様化やコスト要求の激化から,VE活動そのものも,それらに対応した多様化が要求され,ハード面のみならずソフトVEの推進等あらゆる局面への拡大が不可欠となってきている。こうした状況の中で,VE活動をいかに企業経営にリンクさせ,拡大充実させてゆくかが大きな課題となっている。従来のTFP活動のみでは対応しきれない問題をも含めて,企業内でのVEの -
二次元展開法による建設VEの推進拡大 --設計施工工事におけるVEの取り組み方--
建設VEの技法は設計,施工(作業所),運搬,協力企業へのアプローチなど,日本VE協会からも多くの資料が発表されている。これらは,いずれも諸先輩が,いかに建設業の中にVEをうまく導入していくかを真剣に研究してきた貴重な資料である。そこで建設業の特徴となる要求をあげてみると①個別受注産業であり,個々の設計により生産されている。②ー商品の寸法が大きい。③一商品の金額が高価である。④ー商品のライフサイクル -
製造現場におけるVIQ活動の導入と組織的展開 ~VA・IE・QCの相乗効果をねらう~
現在,企業をとりまく環境は,非常に厳しいものがある。すなわち,メカトロニクスや先端技術などの急速なイノベーションの時代を迎え,また大幅な短納期要求や,小ロット化,低コスト,高信頼性など,顧客ニーズの多様化,高度化が日増しに強くなってきている。このような,時代のニーズに迅速に対応し,企業として発展をしていくため,当工場では現在,N-MOPPS (New Market Oriented Product -
アイデア比較評価によるVA効率の向上
近年,製品のライフサイクルは,短くなる傾向にあり,新製品,既製品のモデルチェンジを行う期間を短期間に実施することが,激烈なる市場競争に,勝ち残る条件となってきた。VA活動を,新製品の開発,既製品のモデルチェンジを実施する時期に効率的に運用するため,アイデア比較評価法を適用,効果をあげた。アイデア比較評価法の特徴は,要求機能,制約条件に対応するアイデア発想と,アイデア発想から具体化されたモデルに対し