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ナレッジマネジメント活用によるVEチーム活動レベルアップの一考察
近年は、VEチーム活動を後戻りさせることなく長期的かつ確実に改善し続けるVEチーム活動のレベルアップ(以下単にVEチーム活動レベルアップと言う)が企業または経営上に必要となってきた。この背景には、人から人へVEノウハウを伝えることが多く、IT(Information Technology)などを単に活用するだけではVEチーム活動レベルアップの効果が低く長年VEを実施していても必ずしも活動がレベルア -
企業価値革新を実現する技術獲得マネジメント
昨今の製造業においては、競争環境の激化が進展し、自社内の保有資源だけでは競合他社との差別化を生み出すことが困難であり、コアの資源以外については如何に外部資源を獲得・活用するか、が企業価値を革新するための重要なファクターになっている。本論文では、製造業の企業が企業価値を向上させるための経営課題として新規事業開発や新商品開発を検討する際に、技術のもつ「機能」と「条件」に着目して、機能的な観点を応用活用 -
VEと顧客満足・企業満足
VEは製品の価値向上を図るツールであると言われているが、換言すれば顧客満足度向上と企業満足度向上の両者に寄与するものであり、その両者の向上を表すには価格(P)の関与が不可欠であることを数式を用いて説いた。またCSは一般に顧客満足度向上(Customer satisfaction)のみに使われているが、もう一つの意味合いとして企業満足度向上(Company satisfaction)のCSでもあると -
VEによる小型メカトロ装置開発のリニューアル化とマネジメント
小型メカトロ装置の設計開発については、従来の高度成長期の開発装置は、ともすると設計者各人の技量が装置全体に提案され、顧客の真の要望は二次的要因であった。顧客満足度を追求した装置を開発製作するための手法として、設計者が開発段階で行うDR(デザインレビュー)とVE(バリューエンジニアリング)の仕掛け仕組を一体化し、ISO環境等をも加味し、チームデザインで行った「M-VM手法」(以下説明)を実践し、各メ -
製造業における価値企画・向上活動
経営にVEを取り入れている企業は多々ある。しかし、企業は収益を上げねば成り立たない。一方、VEの狙いは顧客満足度向上である。顧客価値(顧客満足度)と企業価値は一見相反する事象に見える。つまり、顧客要求機能に傾注すると原価はあがり、企業価値を低下させる。いかにすれば顧客価値と企業価値の両立はありえるのか。V=F/Cに新たにプライスのPをパラメータとして用いることで顧客価値と企業価値の関係を明らかにす -
VEへの心理的アプローチ
社内のVEプロジェクトを推進している内に、それぞれのプロジェクトの成否にメンバーの心理状態がかなり影響しているように思えるようになった。そこで、VEジョブプランの各段階で「心」の状態がどう揺れ動くのかを整理し、その良好でない状態から脱するにはどうケアすべきかについて検討してきた。大脳生理学、心理学にそれを求めた結果、とりわけ心理カウンセリング手法が有効でありVEに応用できることが実感でき、これを中 -
イントラネットによるVE活動支援システムの構築
研究開発部門の生産性向上は、企業経営において重要課題であり、その課題に対応する管理技術としてVEは効果的であり、しかも、研究開発段階でのVE活動の実施はVE活動対象のなかで最も効果的である。そこで、本論文では、研究開発部門のVE活動をより効率化するために構築した、既に研究開発部門に普及している高度情報技術を活用した経済的システムとしてのイントラネットを利用し、チームデザインを重視するとともに、VE -
建設業における効果的なVE推進組織とその活動展開
建設業におけるVE活動は受注者側の収益改善が主目的となりやすく、その結果価値向上を伴わないVE提案となるケースが多い。VEの持つ課題解決のための明瞭かつ公正な意志決定の方法が発注者、設計者、受注者など、建設に関わる関係者にとって正しく理解されているとはいいがたい。 建設業におけるVEを真に、普及、定着させていくためには受注者側におけるVE推進組織の役割を見直し企業内VEの枠を越えた新しいVE推進組 -
企業内VEから顧客指向のVEへ 《《 新しい建設VEの一考察 》》
建設生産の発注から施工、引渡しまでのプロセスは日本独特のもので、外国のシステムとはかけ離れたものである。海外建設業の市場参入、閉鎖社会でおきた談合問題の批判に伴う入札方法の改革など、建設業界全体が激烈なコスト競争の嵐に巻き込まれている。どのような状況下でも、顧客の満足する価値すなわち作品を提供することは建設業者の責務である。これからは、企業内VEに取り組むだけでなく、顧客と一体になったVEを指向す -
新たな価値概念の提唱 -その2:貴重価値編
社会環境の変化に伴い、各企業においてはVE思考に基づいた経営戦略、商品戦略が従来にも増して求められている。一方では、そのような企業ニーズに対応して開発された商品を価値評価する際に、従来のV=F/Cという概念式だけでは、正確な評価が難しいという現実もある。そこで我々は商品開発段階で、より実態に近い価値評価が可能な概念式を作り上げる事を模索してきた。一昨年の全国大会では、PART-Ⅰ(その①)として社