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ブロックビルドVA技法
商品を開発して顧客に提供する迄のプロセスとしては「何を作るか」と「どのように作るか」という流れがメーカーサイドには有る。その中で「何を作るか」に対応する形でのVAの適用は,昨今,マーケティングVAとか,バリューマーケティングとか言われて商品コンセプト構築段階でのVA技法として,開発されつつある。一方,「どのように作るか」を検討する段階でのVAの適用は,製品開発段階から,0 Look VAとか,1s -
商品企画/開発のためのVE技法 --魅力ある商品づくりを目指して--
特に家電業界における機能・コスト競争は熾烈を極めており,市場での競争に勝ち残るためには,商品企画段階のVEが重要であることはいうまでもない。こうした認識により,各社においても0.5-LooK VE,更に0-LooK VEと,その手法も変化してきた。しかしながら,VEステップ上からは商品の差別化や価格ランクの差は考慮されず,同ージャンルの商品群は,基本的には同ーの機能系統図によって把握することになる -
PSM手法による設計システムの展開
オーディオの市場は,使用用途の拡大,新機能の開発等により,顧客のニーズにうまく対応しながら,その売上げを伸ばしてきた。一方,商品の普及率の向上と成熟化により,業界の競争は,ますます熾烈をきわめ,一段と厳しい展開となりつつある。厳しさを増す市場ニーズは,同時にユーザーの価値観の多様化と商品のライフサイクルの短命化を促進し,それに即応した商品の開発が望まれる。ステレオ商品のカテゴリ一変遷を(図-1)に -
新製品開発におけるVA活動
当工場は電力量計,通貨関連機器,情報関連機器等のファインメカニクスとエレクトロニクスを結合させた製品,パワーエレクトロニクス分野の半導体製品を生産している。これら製品のおかれている状況をみると①技術の革新,品質に関する市場ニーズの高度化による機能の多様化②競合各社の価格競争の激化等により,製品のライフサイクルは非常に短くなってきている中で,企業が維持拡大をはかるには,より早く新製品開発を行い,市場 -
顧客情報を手早くVAプ口セスに反映させる手法
近年,VAが企業活動の中で重要視されてきたのは,その成果もさることながら,経営者の理解が高まってきたことによるところが大きいと思われる。VAの特徴である。① タスクフォース方式で展開するため,組織間の壁が打破できる。② 顧客ニーズにそった方向で製品を判断するため,アウトプットの方向性の妥当性が強い。③ 機能分析による大幅な方式の変更により,大きな原低効果が期待できる。以上の主要な点が認識されてきた -
0-Look VAによる商品企画の効率向上
年々多様化してゆく市場と,企業競争の激化に対応するためのVA活動は,如何にあるべきか。VAは,コストダウン志向の取り組みが強く,企業トップのニーズも,古くから,その傾向にあり,コストダウンのツールとして多く活用されているのが実態であると思う。これからのVA活動は,前述の企業環境からも V=F/C の意味を充分に考えて取り組むことが肝要である。Functionを最大にし,Costを最低にして,Val -
産業用電子機器の戦略的VAアプローチ
一般に商品の成長パターンは,開発→成長→成熟→衰退に至るまで,図-1のように一様のパターンをたどる。新開発の商品は,開発された当初は生産量を少なく,高価であるが,ユーザ一層も多くなり,需要量が増すに従い,低価格となり,その低価格が,更にユーザ一層を増加させる。一方では,新規参入のメーカー数も増加し普及率が向上するというパターンで推移するが,このパターンが最も良く表われているのが民生用商品であろう。 -
RA(Right Angled)VEの考察 --要因解析をベースにした開発VEの展開--
低成長経済の続く昨今,家電業界は性能,特徴(付加機能)に重点を置いた高額製品と,経済性重視の低価格製品との二極分化の傾向を,ますます強めている。これらの影響を受け最近のVE界でも,0 Look VE,0.5 Look VEなど,それぞれ趣向をこらしたアプローチをし,各企業とも懸命の努力を続けている。他方,製品は,一般的に図-1のごとく,市場開拓期から衰退期まで4段階の経過をとるが,企業にとって成長 -
機能指数による目標製造原価の設定法
製品のライフサイクルにおけるVAの適用時期については,開発設計段階の,いわゆる「上流段階のVA」が重要であり,その効果も大きいことは論をまたないであろう。この論文では,成熟期にある量産製品「事務用,産業用,電子機器,家電製品等」の新製品開発にあたって,目標製造原価のルール化した設定法について,一つの試みを述べる。VA活動を行うに際して,VAによる目標額は,明確に,かつ,VAプロジェクトメンバーを説 -
商品企画段階におけるVE適用 -アナロジーの活用-
70年代は物質的充実時代であった。80年代は精神的充実の時代であるといわれている。消費者が60年代・70年代を通じて,追い求めてきたのは,商品の使用機能が主対象であった。これからの80年代は,必需品を中心とした実用的商品群と,生活を楽しみ,豊かにする一連の商品群との二極分化の時代である。後者にあっては,従来の使用機能を中心としたコンセプト作りだけでは,顧客の要求を満足させる事が困難になりつつあると