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SOFT WAREのVE ~購買管理業務への適用~
VEを狭義に理解した場合,それは利潤追求のための原価低減のための手法として認識される。しかしその真髄とするところは「価値の概念」と「機能の追求」およびその組合せである「全体の効率」を追求するものであろう。こう考えるとトータルとして考えた場合,QCもIE,あるいはソフトのシステムについてもテクニックが違うのみで,その狙いとするところは何ら変るところがない。しかし重要なことは「VEには決った手法がない -
使用段階のVE
VEの思想は,ユーザー・オリエンテットである。すなちユーザーは,必要とする機能を最も少いコスト(ライフサイクル・コスト)で得たいとする欲望を持つ。一方,機能を提供するメーカーは,ユーザーに対し,必要機能を確実に保証すると同時に,この機能と最低のコストで入手出来ることを約束し,一層の満足度を与えなければならない。そのためにメーカーは,ユーザーの認める機能とコストとの関係を,製品の開発設計段階で徹底的 -
設備使用段階のVE ~機能定義・機能評価のステップを中心にして~
VEの目的は,最低のライフサイクルコストで必要な機能を確実に達成することである。VEは製品の価値改善手法として,これまで主に機械工業において,製品の設計製造段階で適用されてきたが,最近は装置工業においても設備の使用段階への適用がすすんでいる。VEの基本は,徹底した機能追求の思想であり,ジョブプランにもとづいて具体的な価値改善活動を展開する。このなかで,機能定義と機能評価のステップは,VE活動の範囲 -
事務部門のVA
大福機工株式会社においては,VAとかQCといったグループ活動がなされています。これは,われわれグループメンバー7名が,"品質係の価値向上"と題して,昭和45年10月から昭和46年3月迄の期間で,事務の仕事を,VA手法によって改善するべく活動して来た事例です。内容は,決して感心するようなものではないのですけれども,こういった踏台の上に,VAの今後の発展を期待して応募したものです。 -
VE契約の進め方
一般的に,企業間の取引品目の発注契約の際に,明確なVE契約によって,VE提案を義務づけている場合は少く,報奨金支払の取り決めを行なっているに過ぎないのが,現状と思われる。取引先業者のVE提案を,より活発化させるためには,VE提案の採用に伴なう効果を,業者へかんげんし,その努力にむくいることが大切である。すなわち,VE提案を行なうことにより,業者の利益が増し,受注が安定することを,実証する必要がある -
購買部門におけるVE
当社にVEが導入されたのは,昭和38年6月,購買部内にVE事務局が設置されたのに始まる。戦後,経済界の非常な発展と,各業界の技術革新のさなかにあって,各企業は経営の合理化,利潤の追求なしには,激しい時代を乗り切れず,落伍するため,種々の管理方式を導入し,成果をあげる企業も多かった。その経営管理方式の1つとして,VEがアメリカより紹介され,昭和34年頃から導入する会社があらわれ,現在では約2,400 -
製品開発におけるVEの適用について
高度選択社会といわれている現代の技術社会において,技術開発そのものも複雑化し,多様化して,変身している。この高度に複雑化した技術社会における研究開発の分野も同様である。この論文は,このような技術社会における研究開発(R&D)のプロセスは,如何にあるべきか,また,そのプロセスの中で,価値工学(VE)は,どのように適用されていくかを中心に論じたものである。 -
新製品開発へのVE手法の適用 ~類似機能製品より展開していく方法~
新製品開発へのVEの適用というと,一般に要求仕様から展開するファースト・ルックVEが考えられるが,ここに紹介する方法は,類似機能をもつ製品から展開していく方法である。すなわち,類似機能製品の機能系統図より基本機能だけをとらえ,この基本機能を満足する二次機能,部分・部品機能をアイデアにより展開して,これを評価して新製品としての機能系統図を作成し,これを具体化して新製品を開発していこうとする方法である