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製品進化を促す機能定義~機能定義の対象拡大の意義と効用~
企業も製品も進化していかなければ生き残れない。製品進化はターゲットとした顧客の満足を継続して向上させることによってなされる。この満足を向上させるには継続的・断続的価値向上と、その製品の差別化・個性化が不可欠となる。この結果が製品進化となるのである。本論文はこれら2つの要素を効果的に実現するため以下の展開をするものである。 まず第一に、機能定義の対象拡大(上位拡大と並位拡大)を図る。ここでは、VE対 -
電子回路VEにおけるブロック図を活用した機能の整理の一方法
現代の製品には電子回路が不可欠であるが、電子回路のVE論文や事例はあまり見かけない。現在では電子回路 VE の必要性は高いはずだが、それが普及しているとは言いがたい 。この理由は、主に2点の特徴が電子回路にあるためだと考える 。第1に、電子回路は回路や部品が果たす機能に着目して開発設計している一面があるために、電気技術者の多くは、VE実施手順の特に機能定義段階について、通常の開発設計段階と重複する -
機能定義のための逆転発想法
VEの最も特徴的な部分は機能系統図といわれている。機能系統図を作成する上でキーとなることは、上位機能(目的)と下位機能(手段)を整理することであり、その過程で設計の考え方や、チーム員のコミュニケーションが計られている。テアダウンや既存製品の改良品の機能系統図に関しては、部品や部組品があるので、それぞれの機能は比較的簡単に作成でき、その機能の上位機能・下位機能関係を整理することになる。一方新規製品や -
感性機能における機能定義の研究
社会は人間の倫理観と美意識からなる価値観により変化する。企業はこの変化に対応し、価値の高い商品やサービスを市場に提供することで、社会に貢献し、存続をしている。VEでは機能を「使用することを目的とする使用機能」と「色彩や形状などの顧客の欲求を刺激する貴重機能」に大別してきた。近年は顧客の欲求の対象が「物中心」から「人中心」へと大きく変わり、利便性、快適性、嗜好性、安全性などのような「人間の感性に関わ -
間接業務の機能定義法の研究
ソフトVEの機能定義方法について、簡易で、BPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング)への拡張性のある方法を提案する。それは、業務規定から、目的・手段の機能をセットで抽出するという方法である。この方法によれば、機能分野の判定が容易、かつ、機能の定義も、制定の目的の項から簡単に抽出できる。規定には、品質マニュアルで示すべき、標準と、その具体的作業手順や記録のとりかたが、示されている。従って、この機
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