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記述型AHPによる代替案評価法
本研究では、VE活動メンバーの保有する評価能力を効果的に発揮できる代替案評価法(特に構想設計案レベル想定)について提案するものである。従来の代替案評価では、スコアリングモデル(特に5点評価法)の活用やメンバ一間の相談に基づく評価が多いようであるが、今回提案する代替案評価法は、最近VEでも注目されているAHP(Analytic Hierarchy Process)を改良した「記述型AHPモデル」にな -
逆転発想機能分析による情報システムのリスク管理手法
本格的なIT社会が到来し、スキミング被害やフィッシング詐欺に見られるようなIT絡みのリスクが増大している。このようなリスクは、以前には予想することすらできなかった内容である。このようにIT系のリスクは革新性が高く、過去の検証に基づく対策アプローチだけでは対応できない可能性が高い。そこで本論文では、未来志向的なリスク管理アプローチとして、「逆転発想機能分析によるリスク管理手法」を提案するものである。 -
土木事業の価値向上におけるCVSの役割
土木事業は民間では採算の取れない社会資本を整備することが一貫した使命である。近年は、政府の財政難により様々な場面でコスト縮減が図られてきた。コスト縮減手法としてBOT、CM、NPM、PFI、PPP、ISOなどを次から次へと土木事業関係者に取り組ませたが、本質的に効果が表われた場面は少ないと感じる。また、コストは縮減されたが品質、機能に問題が残った場面も多々ある。コストと機能を満足させるバリューエン -
道路建設事業における投資効果の測定法
ここ数年、道路建設事業の業界においてもVEの流れが急速に押し寄せてきた。しかし、その目は価値の向上というよりも、直接的なコスト(道路建設費)の縮減に目が行きがちであることは否めない。もちろん、道路建設事業のエンドユーザーである国民がコスト縮減を求めていることは事実ではあるが、道路建設事業は直接的なコストだけで説明できるものではない。移動時間の短縮や環境面での改善効果など、さまざまな投資効果があるこ -
PRE-VE段階での新デザイン法
中小企業でVEのコンサルテーションをスムースに導入するには、PRE-VE段階での課題発掘が鍵である。この「事前分析と準備」段階のVE手順は、あまり研究されていない。本研究は課題発掘と事前準備を軸としたPRE-VE段階の方法論である。その手順は、課題発掘のための願望把握、課題のコンセプトアウト、課題の精緻化、課題の実現構想、プロジェクト計画、課題を解決するための応用VE技法の選択と教育、解決に役立つ -
公共工事へのVEシステム導入に関する提案
日本の社会資本整備は、「標準多量型整備」から「個別吟味型整備」へ移ることが求められている。そのためには、「改善」という概念の導入が設計段階に必要となる。VEは、公共事業の改善に有効なツールである。しかし、その適用は、個々の業務で考えるのではなく、事業全体で考えなければ大きな効果が得られない。すなわち、バリュー・マネジメント(VM)である。公共事業へVEを導入するためには、5つの制度と4つの環境をシ -
建設VEにおけるアイデア発想ツール
建築工事におけるVE検討は、設計・入札・見積・調達・施工の各段階で企業にとっての受注拡大や利益確保のために実施されている。しかしながら、時間的な制約や情報が未整備のために、大胆なアイデア発想の転換ができず、総花的なCR案の提示か仕様の変更提案に終始してしまい、顧客や設計事務所から不信感を持たれる場合が散見されている。VEが目指す抜本的な代替案の提案を生み出すためには、発想の転換が図れるアイデア発想 -
“シュッド・プラン”アプローチによるコスト改善戦略の策定
収益性の改善を目的とする全社活動の推進部門にとって、自社製品や工事に適したVE活動テーマの具体的な選定方法の確立と目標の設定は、重大な課題である。弊社では具体的なコスト改善活動を開始する事前検討過程に、簡易的なVE展開を導入して、コスト改善戦略を策定する「シュッド・プラン アプローチ」と呼称する手法を開発し、多くの成功事例を得た。本アプローチでは、該当する製品・工事の機能に注目し、簡易的なVEの機 -
間接費低減をねらいとしたVEアイデア発想法
顧客が受け取る価値を高める活動としてVE活動があり、企業は顧客の要求機能を確実に達成すること、顧客の納得する価格にて供給することを両立させ、加えて利益も追求するVE活動を推進する必要がある。ほとんどの製造業では、顧客が要求する仕様、機能、価格を作りこむために直接的に掛かる費用である直接費低減をねらいとしたVE活動を行っており、間接費低減をねらいとしたVE活動はあまり盛んではないのが現状である。もち
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