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VEへの心理的アプローチ
社内のVEプロジェクトを推進している内に、それぞれのプロジェクトの成否にメンバーの心理状態がかなり影響しているように思えるようになった。そこで、VEジョブプランの各段階で「心」の状態がどう揺れ動くのかを整理し、その良好でない状態から脱するにはどうケアすべきかについて検討してきた。大脳生理学、心理学にそれを求めた結果、とりわけ心理カウンセリング手法が有効でありVEに応用できることが実感でき、これを中 -
プラント機器への購入価格予測モデル式の適用と価値改善
機器の購入価格の実績データ数が少ないので、購入品の価格見積りに統計的手法が使いにくい場合に、制約付回帰分析の技法を活用することにより、購入価格の予測モデル式を設定することができる。これを使用することにより、限られた実績から新規案件の機器の購入品の価格見積を簡便・迅速に一定の正確さのもとで行うことができる。本研究はプラントの構成機器を対象として、まず、購入品の価格予測モデル式を作成するものである。次 -
土木設計におけるVE展開
本論文は公共事業プロセスの要とも言える設計段階で機能向上を図りながら、従来より少ない投資で合理的な土木構造物を求め、VE手法の土木設計への応用方法を探り、VE効果を明らかにするものである。その結果、複雑かつ保守的な土木設計プロセスにVE手法を適切に応用することにより機能向上をはかりながらセービングコストが全工事費の10%、20%に達していることが実証できた。公共事業においても設計時に適切なVEを導 -
建設VE検討におけるテーマしぼりこみ法
建築工事におけるVE検討は、設計・入札・見積・調達・施工の各段階で企業にとっての受注拡大や利益確保のために実施されている。しかしながら、工事項目が多岐にわたり設計図書が多くなると、有効なVEの改善対象分野を選定できず、総花的なCR案の提示か仕様の変更提案に終始してしまい、顧客や設計事務所から不信感を持たれる場合も散見される。VEが目指す抜本的な代替案の提案を生み出すためには、対象工事のムダな部分を -
製品開発の対話式進捗管理へのVE適用
技術レベルの高い専門分野の新製品開発は、常に未知の分野への挑戦であり、創造性が要求され、開発者個人の能力に依存するところが大きい。したがって、この分野の新製品開発を一般の開発や作業と同じように進捗管理することは、本来なじまないものとされてきた。本研究ではここにメスを入れ、高度な専門的スキルを持たなくても新製品開発の進捗管理を行えるひとつの方法を提案し、開発効率の向上に役立てようとするものである。本 -
建設業における原価企画システム
長引く景気低迷のなか、目標利益が得られない等、厳しい状況下で受注するケースが多発している。企業が永続的に発展するためには、このような状況下においても顧客満足を得ながら目標利益を確保することが不可欠である。本論文はこれらを可能にするための『建設業における原価企画システム』について提言する。原価企画システムはコストを切り口とした一連の管理活動であり、それは企画提案から施工に至る過程で体系化されたVE活 -
部品と型を統合したVEのための原価見積と着眼点
製品を対象にVEを行う場合、コスト低減と機能向上がその目的となる。このコスト低減を考える上で、従来のように部品コストだけを対象にしていては不十分である。昨今の企業を取り巻く環境は技術革新のスピードが速く製品の寿命はますます短いものとなってきているので、相対的に総生産量が縮小しているからである。したがって、型と部品をトータルで見たVE活動指針が重要となり、この活動指針を作るための諸条件についてまとめ -
顧客評価に基づく付加機能の複合効果の算出法
製品差別化に当たって重要な役割を果たすのが付加機能である。付加機能は単独で組み込まれることは少なく、通常、複数の付加機能が同時に組み込まれる。複数の付加機能が同時に組み込まれることにより、顧客が有用であると認識する新たな機能がほとんどコストの上昇を伴うことなく生み出されることがある。本研究ではこれを機能の複合効果と呼ぶことにする。本研究はこの複合効果に着目し、顧客指向による「機能の複合効果認識率」
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