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建設大型プロジェクトへのVEの展開
再開発工事等の大型建設プロジェクトでは、地域住民・出資者から構成される施主(再開発組合等)からの将来の環境,景観,建設のコスト,工期,建物のグレード,品質等々のニーズに対して、設計者,施工者からの提案が要求される。 これらの諸要素を総合的にまとめつつ生産設計をおこない、工事を進めるには、解決しなければならない問題点が非常に多く、かつ処理する時間が少ないのが常である。 とりわけ、生産設計を早期に完成 -
ソリューションサービスにおけるVE活用の一研究
市場では、ソリューションサービスについての必要性が叫ばれており、これへの対処として、各企業はいろいろな方策を検討しつつある。本研究もこのための1つのアプローチとして、この分野にVEを適用してみた。それは、提案営業の一環として、問題点がモヤモヤして具体的に提示できないお客様に対して、お客様の価値を指標化して定量的に定義・把握し、お客様の潜在的問題点を抽出する。そしてそれをベースに、改善策を創造し、提 -
建設専門工事業における組織変革へのアプローチ ~VEの発想を活用して~
建設産業の近代化、合理化、構造変革と大きな転換期を迎える中で、我々、専門工事業の体質及び組織の自己変革が求められ、今までの慣習を捨て、企業として新たな組織つくりが重要な経営課題となった。ここで我々の経営活動に価値を創出するには、どの様な思考プロセスを身につける必要があるかと言う点で、環境変化情報と我々の願望とを読み取り、現在との比較を行いながら取り組んだ「組織変革へのアプローチ」の検討内容を提示す -
建設業におけるコストエンジニアリング 《《 魅力ある商品づくりを目指して 》》
建築生産における商品開発という側面をみると、一品受注生産であるがゆえに、個々のプロジェクトにおける業務プロセスの大部分を対象としている。つまり、ルーチンワーク(通常業務)そのものが商品開発といえる。一方、社会経済情勢が大きく変化している現在、従来の生産者主導の価格形成から市場価格主体へと、マーケット・ニーズが激しく変わってきた。このような状況下における商品開発に対応するために、コスト管理がより重要 -
アイデアの組合せの新技法に関する一考察
VE活動において、ジョブステップを順に実施して、多数のアイデアを得る所までは、着実に到達できる。しかし、多数のアイデアの中から、良い改善案をつくるまでの各ステップはチームメンバーのスキルに非常に影響される活動であり、この各ステップが結果の成否を左右する。本論文は、アイデア発想から具体化・洗練化のステップに至るまでの間のアイデアの組合せの仕方について、まず現在の方法の問題点を明らかにして、そこから解 -
フライト・シミュレータ訓練価値の一考察
近年、教育訓練の分野でVA適用の期待が高まっている。本論文は、戦闘機用のパイロット養成を狙いとしたフライト・シミュレータ訓練価値について、基本的な考え方を述べたものである。戦闘機パイロットの操縦能力には、操縦資質、操縦技術、戦闘技術、空中感覚及び空中判断が必要であると考えられるが、このうち、操縦技術と戦闘技術はシミュレータ訓練の得意な領域である。シミュレータ訓練における意義とは何か。また、実際の航 -
ソフト機能の評価によるコンセプト・エンジニアリング
今日、顧客の価値観やライフスタイルの多様化、個性化が進み、顧客動向を把握することが非常に困難となってきている。さらに、製品のライフサイクルの短縮化にともなって、「ヒット製品」や「売れる製品」が生まれにくい状況となってきている。このような状況において「売れる製品」を生み出すためには、顧客の欲求を満たす製品を作る方法論が重要である。この方法論が、製品企画段階における合理的な製品コンセプトづくりの方法、 -
現状打破の技法「WHY? & REALLY?法」その2 ~展開編~
4年前にVE全国大会の研究論文として発表した現状打破の技法「WHY? & REALLY?法」の適用事例と基本の考え方を関西地区のVE大会にて発表する機会を得た。その結果、大会参加者からかなりの高い評価を得ることができた。また同手法を当社におけるVE活動の種々の局面で展開した結果、開発当初予想していた以上の応用領域の広い手法であることを改めて認識することが出来た。そこで、展開の過程を踏まえながら、同 -
高感度価値評価法
VEの基本的指針ともいえる「価値向上の原則」は、他の手法には見られない極めて特徴的な理念である。しかし、この「価値」とは分子分母の関係における比率尺度であること、そして必ず比較対象を有する相対尺度であることから、環境条件や観測者の違いによって様々な評価がなされ、その取扱いに苦慮する場合が多い。とりわけ、近年の急激な環境変化や価値観の多様化は、売れる商品づくりのための「価値の見極め」を一層困難なもの -
顧客のニーズを取り入れた機能評価法
顧客自らによる評価を機能評価の段階で取り入れることは、より顧客のニーズに合致した改善案を生むために有効である。ここでは、(ゴルフ場建設の)設計段階のVEを事例にして、抽出した機能をアンケート調査によって収集した顧客の評価要素によって機能評価する方法を検討した。評価法には数値解析を用い、美しい、使いやすい、安心できるといった定性的な評価要素を定量化し機能と関連づけることで、より客観的な機能評価ができ
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