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ソフトVEにおける活動形態と成果の相関について
ソフトVE活動は,あらゆる分野・局面に拡大適用され,複雑多岐な活動となっている。活動を効果的に進めるには,多くの要因を科学的に管理するシステムが必要であるが,実際の活動では,多くの部分を経験と勘に頼っている。 そこで,当論文は,対象テーマに応じた,技法の適用と活動形態の組み合せの良否が,活動の成否を左右するものとの観点に立ち,過去5年間の実践活動事例を25の活動パターンに分類分析し,その成否結果か -
開発VEの効率的推進手法 -情報バンクの有効活用-
当工場の製品群の特徴は,多品種少量,ハイテク製品である。近年,高度技術の具現化を図りつつ開発期間の短縮が要求され,顧客ニーズに立脚した製品開発の効率的推進が,より重要な課題となってきている。本論文は,開発VEジョブプランの各ステップに対応して,必要情報が得られる開発VEサポートシステム(情報バンク)を構築し,これを活用することによって,顧客ニーズに適合した新製品をタイミング良く開発していく一手法で -
装置産業の製品を対象とした機能分析法
通常のVEジョブ・プランでは,装置産業の製品を対象として活動開始した場合,工程でのみ利用される物(例えば,原材料を溶解させるための水や有機溶剤,触媒等)は機能系統図に表わしにくく,製品の生産のために使用するすべての原材料をコストダウンの検討対象とすることは困難であった。本論文では前記問題点を,工程毎に機能系統図を作ること<機能系統図の立体化>により解決した。その結果,機能別コスト分析も工程毎(立体 -
少人数建築作業所の新しいVE展開
建築工事における作業所管理には,職員不足等多くの問題が生じてきた。そこで,昭和62年6月より,少人数でかつ短時間で工事費全体にわたり,VE検討を行い,又バランスのとれた工事計画を立案するシステムを展開してきた。ここでは,そのVE計画,テーマの選定,重点VEの指定,VE報告の簡素化等VE展開の流れと,そのツールとしてのVEチェックリストおよびVEヒント集について報告する。 -
建設業における営業VE手法の一考察
建設企業の営業には,工事受注高を拡大する営業目標がある。この目標を効率的に達成するため,有効な営業戦略を立案し,営業活動を展開することが必要となる。この営業戦略には,次の3つの戦略目標があると考える。何れも終局は,工事受注を目指すものであるが,その戦略構成は段階的に少しずつ異なる。1. 『工事を受注する』ための戦略は,複雑な戦略の構成になる。2. 『受注対象の新規顧客を獲得する』ための戦略は,かな -
NEW 2nd Look VE
商品寿命の長い製品に対しては,2nd Look VE活動が有効であるが,ビデオディスクやビデオ・オーディオテープのように全世界共通の規格にて設計内容が厳しく標準化されている製品では,VE適用上の問題により充分な成果が得られないことが多い。本論文ではこの原因を分析し,VE適用対象の取り上げ方,VE対象の機能と制約条件との関係分析などに工夫を加え,上記製品に対する有効な手法として,「制約条件-機能系統 -
開発段階からのコストトレンド分析によるコスト管理法
「コスト(原価)の80%は開発設計で決まる」と言われるように,コスト生成プロセスの大半を担う設計者に対するコスト・モチベーションとも言うべきものは非常に重要である。しかし「コストは変動するもの」という言葉通り,不確定な原価を明確に設計者にイメージづけるのは意外と難しい。コストトレンドとは製品の誕生前から終息までをスルーしたコスト推移曲線を指す。昭和57年からの取組みの結果,コストトレンドはその形成 -
品質バリューシステムアプローチ
誤差の設計は,設計段階では,いつも後回しにされ,試作後に,対症療法が取られるのが一般的である。その原因は,計算が複雑な上,最近では,部品構成が益々複雑になってきており,一部品の誤差変更が,製品のあらゆる,部位に影響を与えるため,これを一元的に把握して対応するのが,極めて困難なためである。この論文で取り上げるのは,当社における住宅部品の設計に当たり,部品誤差を決定するために開発した手法であり,実際に -
多様化する機能部品選定の1例(機能ポイント法)
ユーザーニーズ,設計アプローチがますます多様化する機能部品を一例に,すべての種類を把握分析し,それらの持っている機能にポイントづけすることにより,コストの順位づけをすることができた。このVE情報を設計部門に提供することによって大きなコストダウン成果を得た。この手法は,機能ごとにコストの重みづけを与えることにより種々の機能部品に適用可能であり,幅広い情報をキャッチできる立場にある資材部門のVE参画の -
VEのためのヒラメキ確保の一手段
人は「あっ,そうか」とか「むっ,あれだな」とか,突然にヒラメクことがある。理屈では割り切れない人脳の特徴である。一般に着想とかヒントは,発想者本人が意識しないだけで,大なり小なり"ヒラメキ"が起点となっている。本論文では,このヒラメキをより効果的に確保するための方法について触れる。具体的には,ヒラメキが大変気まぐれであるという観点から,VE手順とそれを記録に残す態勢の工夫,およびヒラメキ誘発に効果
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