-
価値低減曲線による戦略的VE目標の設定(第I報) -目標価値指数の設定式-
企業の商品戦略を有利に展開するためには,中・長期的視野に立った正しいVE目標の設定が不可欠である。コストに関するVE目標の設定法については,過去に報告済みであるが,ここでは更にこの考え方を拡大し,競争の激しいすべての製品に適用するために,機能とコストすなわち価値の側面から,VE目標の設定法を検討した。本研究は,まず価値の低減に関する考察から,価値低減曲線の経験式を確立した。更にこの式から目標価値指 -
0 Look VEにおける潜在ニーズ把握の能力強化手法”KISS法”の開発
最近の市場環境は,飽食の時代・感性消費の時代などとも言われ,顧客の表面的ニーズだけの商品開発では不充分であり,潜在的ニーズをいかに掴みとるかがその成否をわけている。0 Look VEにおいても,潜在ニーズの把握が非常に重要な意味をもってきている。 この論文では,潜在ニーズをより効率的に発見するために,研究開発者が市場に行き,顧客自身を定量的側面(IE手法の応用)と定性的側面(感性アップ)の両面でと -
商品企画段階における新機能の評価技法
製品ライフサイクルが短くなるにつれて,VEの適用時期は次第に上流にさかのぼり,開発設計段階から商品企画段階に至ろうとしている。複数のモジュール商品を組み合わせて構成する,システム製品と呼ばれる商品では,個別のモジュール商品の機能にとらわれない自由な発想で,長期的な展望に基づく新システムを構想企画することができる。ところがこの場合でも,実際の商品企画では,どんな新機能を,いつ,いくらで,どんなモジュ -
研究・開発段階におけるVE展開 -目的展開図,アイデア展開図-
低成長時代の到来,円高ドル安等,日本経済を取り巻く環境は,大変きびしい状況にある。このような情勢下で各企業は,新製品の研究・開発に力を入れ在来製品の枠の拡大と新市場への進出の機会をうかがっている。創造的アプローチのVE技法は,時代の要請に応えるべく新製品開発,新市場開拓などの分野で大いに活用され成果を上げて来ている。しかしながら創造活動が中心の研究・開発段階でのVE適用は,まだまだ浸透しているとは -
建築設計/設計VE手法の一考察
現在の建設業界は,昭和40年代後半から50年代初期にかけての高度成長期にそのピークを極め,ゆるやかな安定成長といわれる中で,生き残りを賭けた熾烈な企業間の競合を展開している。今日の競合の特徴は過去の成長期のごとくの受注量の拡大とは異なり,効率化と多角化にある。拡大することのないパイのもと,各企業とも,効率化へ向けての各種の管理技法に一層の磨をかける一方で,多角化へ向けて,業際の拡大,今後の社会やニ -
建築基本設計における顧客ニーズの展開
VEの特徴の一つに「顧客本位の考え方」がある。建設設計を行う上でも,顧客抜きには考えられない。日経アーキテクチャーが,法人に「今後,建築家,設計者にどのような面でその能力の発揮を期待するか」を質問したアンケート資料がある。その結果の上位3つを列記してみると①コストに対する認識の高揚②施主の意図を的確に把握する能力③発注者が全面的に信頼して任せられる体制の整備の順となり,今回の論文を考えて行く上での -
設計部門における企画段階のVEアプローチ
普及率の向上に伴い,成熟商品の仲間入りをしたエアコン業界の動向を現象面より眺めると,①単発的な機能付加競争・価格競争が激化してくる。②製品の開発期間短縮と,開発技術力の平準化により企業の収益性が低下傾向にある。等が生じる。このような環境の中でのVE活動は,市場価格対応優先で,売価DOWNのための活動に終わりがちである。従って,顧客ニーズに立脚した価値改善活動による,利益計画にリンクした活動が必要で -
設備システムのLCC算出
VEが対象とする価値は使用価値,貴重価値及びコスト価値である。われわれが,あるいは建築主が金を支払うのはその物の持っている「ハタラキ=機能」に対してである。このユーザー(顧客)が要求する働き(機能)を最低の投資で作り出し,ユーザーの満足を高めることがVE活動の目的である。VE活動の対象となる物は大きく2つに分類できる。その1つは,初期に投資する金額を重点的に考えれば良いもの,もう1つは,初期投資以 -
建設業における品質保証VEの展開
建設業には品質管理の導入が遅れていたが,近年急速に品質管理への関心が高まり,各種の品質管理手法が導入され徐々に成果を上げている。しかし,手法の適用範囲,適用方法に混乱があるように見受けられる。その原因として機能定義・評価に不十分な点があるように見受けられる。VE技法は機能本位の考え方で価値向上を目差すものであるから,顧客が求める価値を製品の品質に置き換えることにより品質向上,品質保証が可能であるこ -
コンピュータ活用によるVA活動の効率化 -システム計画技法TUPPSによる展開-
本論文はVA活動に対してコンピュータを導入し,VA活動そのものの効率化を図ることを目的とする技法について述べたものである。社会構造の高度化に伴ない,大規模・複雑なシステムが要求される時代である。当工場は受注生産方式にて,製造している,製品が多いが,顧客要求に対し,要求機能の最大限達成と提供価格の低減を行うとともに,当工場内に発生するコストの低減に対し,VA活動を行い,適正な利益確保を行っている。顧
12