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共同VEの必要性と展開方法
企業が,今後予想される厳しい経営環境の中で,存続していくためには,顧客の要求している機能/コストを実現する以外にない。従って,これからのVE活動は,企業の存続という点から,より一層重要となり,従来に増して全力を傾注すべき課題である。本論文は,VE活動において,新たに追求すべき企業の枠を越えた"共同VE"の重要性と,効率的な展開方法についてまとめたものである。すなわち,より高い価値ある製品と価値ある -
VEによる目標設定への考察 --目標設定へのVEアプローチ--
建設業を取巻く環境は,年々きびしくなり,コスト競争の激化,顧客の低コスト追求などの中で,工事益を確保し,経営を安定させるためには,より一層の企業としての努力が必要となってくる。従来も,それに対処するための普段の努力をしているが,上記の現状を踏まえ,最大限の効果をあげるべく,より一層,企業では本支店の組織をフルに活用し,その"ちえ"を結集する時であると言える。建設業は,他の製造業等と異なり,個別受注 -
プロジェクト原価低減のための実務的手法開発 --100分VEの手順化--
企業は,永続的繁栄をはかるために,業務水準の維持,改善に開発を行い,そのために,さまざまな管理手法を使い分け,今日に至っている。当社もVE導入後6年を経て,数多くの成果を生み出し,企業発展に寄与してきた。しかし,その展開結果を別の視点からみるとき,必ずしも,VEの特徴が十分活かされてきたとはいいきれず,時間的なものや,手順上の問題が残されている。改善活動において,完全に一つの管理技術に依存するとい -
建築工事における生産手段のVEアプローチ
当社のVE活動の歴史は,今年で14年を数えるが,この間のVEによる成果が,企業活動にいかに貢献してきたかは,はかり知れないところである。当社は,これまで建設業という業種の特異性をあえて容認し,短時間VEなどの手法を開発して,VEに積極的に取り組んできたことは,過去に何度も紹介されてきたことであるが,これは,こうした当社流ともいうべきVEのやり方が,いかに作業所中心的に展開されてきたかを証明している -
機能追求による「ビジネスホテル設計計画」のVE的アプローチ
近年,東京を中心に,ホテルの新設が相つぎ,第3次ホテル戦争の様相を呈している。しかし,今後,東京が国際都市として発展を続ける限り,まだまだ質の高いホテルの需要はなくならないものの,低成長時代といわれるこのごろ,コストは限定され,合せて機能の充実をはかることが,ますます,われわれ建設業に携わるものに要求される。標準的な設計手法で,発注者の要求事項を,すべて満足するように計画すると,予算を超過してしま -
『機能モジュール』によるソフトVAの機能定義
わが国の就業者数は,製造部門で年平均1.4%ずつ減少し,オフィス部門では,年平均2.8%ずつ増加しつつあるという。一方,米国における投資額と生産性向上率は,図表-1に示すように,製造部門の生産性が90%向上したのに対し,オフィス部門の方は,僅かに3%しか向上しなかったと伝えられている。このような状況から,オフィスオートメーション(0A)の必要性が叫ばれるゆえんであり,80年代に生き残るための企業戦 -
二次元展開法による建設VEの推進拡大 --設計施工工事におけるVEの取り組み方--
建設VEの技法は設計,施工(作業所),運搬,協力企業へのアプローチなど,日本VE協会からも多くの資料が発表されている。これらは,いずれも諸先輩が,いかに建設業の中にVEをうまく導入していくかを真剣に研究してきた貴重な資料である。そこで建設業の特徴となる要求をあげてみると①個別受注産業であり,個々の設計により生産されている。②ー商品の寸法が大きい。③一商品の金額が高価である。④ー商品のライフサイクル -
製造現場におけるVIQ活動の導入と組織的展開 ~VA・IE・QCの相乗効果をねらう~
現在,企業をとりまく環境は,非常に厳しいものがある。すなわち,メカトロニクスや先端技術などの急速なイノベーションの時代を迎え,また大幅な短納期要求や,小ロット化,低コスト,高信頼性など,顧客ニーズの多様化,高度化が日増しに強くなってきている。このような,時代のニーズに迅速に対応し,企業として発展をしていくため,当工場では現在,N-MOPPS (New Market Oriented Product -
機能部品におけるVA展開
われわれの工場では,エアコンを過去20数年間にわたり生産してきたが,その間,第1次・第2次のオイルショック,冷夏による減産,あるいは省エネ規制にともなうイニシャルコスト等のアップ要因を,企業独自に改善できる手段として,VE技法を導入し,改善をはかってきた。導入初期は,セカンドルックVEが中心であり,やがて,設計段階におけるファーストルック,さらには,商品企画段階におけるバリューデザイン(VD)と上 -
顧客情報を手早くVAプ口セスに反映させる手法
近年,VAが企業活動の中で重要視されてきたのは,その成果もさることながら,経営者の理解が高まってきたことによるところが大きいと思われる。VAの特徴である。① タスクフォース方式で展開するため,組織間の壁が打破できる。② 顧客ニーズにそった方向で製品を判断するため,アウトプットの方向性の妥当性が強い。③ 機能分析による大幅な方式の変更により,大きな原低効果が期待できる。以上の主要な点が認識されてきた