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VE集合論『0.5 Look VE』のすすめ ~ワースト指数による改善とその後~
高度成長経済,低成長時代に続く80年代は"格差の時代"とでも呼んだものだろうか。高度成長から低成長への変化を,減量経営によって乗りきった各企業は,今また大きな試練の場に立たされようとしている。同じ時に,同じ土俵で,同じように企業活動をしながら,大きく格差のついてしまう厳しい時代の到来といえよう。この格差の要因こそ,われわれが真剣に取組まねばならないVE活動のターゲットであろうかと考える。当事業部に -
省資源、省エネルギーに寄与する製品開発のアプローチ
VA活動も定着し,現製品の改善から,市場調査を含めた製品企画段階から総合力を結集し,体系的アプローチでもって製品企画を行い,価値ある製品を造る開発VAに焦点が移行している。豊かさからくる消費者の個性の主張と,自分の好みから選択したいという気風が強くなると同時に,伸びの少ない市場をめぐって製品競争が激しくなる。これは製品企画の競争であり,他社製品との差別化を進め,より購買意欲を高め,選択の探索を高め -
VEによる商品企画へのアプローチ
商品企画は,その商品のライフサイクルでの位置づけにより,展開のしかたに多少の相違はあろうが,違わないことは,その商品ができるだけ多くの顧客に受け入れられ,かつ企業として,さらに多くの利益を確保することである。商品企画は市場動向,顧客のニーズ,社会的ニーズ,マーケティング,技術開発力,製造能力等,多角的に最大の努力で検討されるであろう。また同業他社との競合のために仕様,コストダウンの検討が,企画段階 -
企画設計段階のVE -How to designからWhat to designへ-
周知の通り,石油エネルギーの需給バランス,人工構成の急激な変動等,さまざまな環境下の今日,とりわけ技術立国をめざす日本にとって,知識労働力の生産性向上は必要不可欠であり,設計部門においても,より効率の高い仕事が要求されている。特に売れる商品を創り出す事は,効率の高い仕事をする重要な側面である。これ等は現情勢下においては,What to design-何を創るかという商品企画の優劣に負うところが極め -
戦略的総合VAによるVA効率の向上
日立製作所のVAは,本社VAセンターを基軸にして,工場毎にそれぞれの体質に合わせた活動をしているのが,一つの特徴である。当工場は,総合電機メーカーである日立の中にあって,ポンプ,コンプレッサーなどの大型産業機械を受注生産しており,VA活動としては,開発VAを中心とした総合VAを活動の基本方針としている。一般に開発VAは,成果が大きい反面,具体化上のリスクも大きく,そのVA効率(成果/投入費用)を, -
総合建設業におけるVE定着のための組織運営
本論は,VE導入が遅れているといわれた総合建設業の当社が,VEを導入している先行同業他社に学びながら,特に1st Look VEの実施を試みた経験をもとに,われわれの業界にVEを導入し,日常的に活用するための,組織の運営の方法について考察を加えたものである。当社は,常々,建築の設計と施工,建築と設備の総合的請負の優位性を主張してきたが,巨大な商品である建築にVEを導入することで,この一貫した請負・
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