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デザイン・ツー・コストの一方法
この論文は,先に発表された「ステップリスト・マネジメントの方法」(1976年度VE大会論文集に記載)の考え方を利用して,DESIGN-TO-COSTの方法を新しく手順化すると同時に,その中で使われる「VE手法」をいくつかの形に変化させ,短時間でかつシステマティックにそれを進めることができるようにしたものです。 -
購買部門におけるプレス金型合理化のVEアプローチ
金型は個別発注生産であるため,発注者側(例えば,資材購買部門)で金型の事前分析を行なうことは,大変困難であるといわれていた。しかし逆の見方をすれば,金型は個別生産(1品生産)であるだけに事前に各種の分析や標準設定を具体的根拠に基づいて行ない,両者(発注者と受注者)が共通のベースで,両者の意志を十分に取り入れた型分析を行なう必要がある。決して各担当者個人の経験技量だけに基づいた分析であってはならない -
TQC推進におけるVEの導入と普及
当社のVE導入は,先進各社より大分おくれ,昭和49年における全社でのコスト低減緊急指令にもとづいて行なわれ,以来5年を経て全社的な成果を確保するまでに至っている。昭和47年に始まった全社的なTQC推進活動の中で,VE導入はトップの強いニーズにより組織化されてスタートしたが,導入に当り,TQCの考え方にもとづいてPLAN,DO,CHECK,ACTIONのサークルをまわしてゆく方法がとられた。このよう -
初心者を対象としたVE教育
石油ショック以来,低迷を続けるわが国経済は,最近の為替相場の激変と相重なって,強烈な打撃を受け,今世紀最大の危機状態に陥ったといえよう。当社に置いても,不況の波を諸に受け,受注量の激減,販売の伸び悩み,等々,暗い材料がうっ積し,重大な危機状態に陥ったことが,身にひしひと感じられる昨今の状況である。この激動の時代にこそ,「物の機能の本質にもどって見よう」とするVEの原点に帰り,多くの職場で多くの人々 -
VA活動の効率的運営について
今や,低経済成長下における各企業のVA活動に対する期待は大きく,収益向上の強力な武器として,VA活動はより活発に展開される傾向にある。しかしながら,一方では,製品へのVA案適用遅れ,VA案検討不足による実質効果の目減り,さらには,VA分析期間の長期化等,VA活動自身の非能率等の理由により,「時間をかけた割には儲からない」という批判もある。このようなVA活動の効率的運営という課題に対しては,従来より -
開発VAにおける目標コストの設定とその管理
新製品開発に当っては,①性能,②開発期間,③コストの3つを管理する必要がある。しかし,現実には他社との競争上,新製品を早く市場に出すことが要求されるため,性能,納期が優先され,コストについては多少の不満があっても,そのまま出荷されることが,往々にしてある。ところが,コストは開発,設計段階で"その大部分"が決定されてしまうので,利益機種を開発しようと思えば,その時点でVAを適用し,徹底したコスト管理 -
工事管理におけるシステム的VEの展開
建設作業所におけるVE活動は,さまざまの制約条件のもとにあり,これを一つひとつ克服していくことは,建設業の特色を生かしたVEを生み出すことになる。建設作業所は全国に散在し,一品受注であり,ーつとして同一条件のものはない。また移動性があり,工期も6ヵ月とか1年という比較的短期間のものが大部分である。編成メンバーも1人から数名と少人数であり,その都度,編成替えが行なわれる。工事管理,原価管理はもとより -
ソフトVEによるデザイン機能展開
昨今の企業を取り巻く環境は,円高ドル安,国内外の景気不振と,ますますの厳しさを迎え,企業の総合的な体質改善を余儀なくされている。また市場競争の形態からみても,ほとんどの商品群が成長期から爛熟期へと移行し,コスト,品質,技術等の膠着化による,デザイン競争の感が,より顕著となり,デザイン部門に対する,価値ある商品デザインが切望されている。また,こうした中で,当社VE活動の重点を,商品,部品に対するハー -
機能分析をもとにした新製品企画へのVAアプ口ーチ -製品企画におけるシステムVAの一考察(2)-
景気の低迷と円高とによって,わが国の経済は低成長の時代に入り,総需要の減退から深刻な景気の悪化をまねくに至って,各企業間の競争は,ますます激烈をきわめ,その環境は,非常に厳しい状況下におかれている。このような状況にあって,企業の目的である利益確保をはかるため,各企業はVAを単なる改善の手法としてのみでなく"経営戦略"の柱として位置づけ,全組織を結集して取り組み実績を上げている。しかし,現在,新製品 -
VE提案の採否判定段階における定量的アプ口ーチ ~損益分岐点分析の活用~
当社では昭和47年に産業能率短期大学のご指導により,VE実践セミナーを開催以来,従来の管理技術の主流であった「IE」,「QC」,に「VE」を含めた三本柱で,生産活動の合理化・管理技術の向上を推進してきた。その間,推進組織の変遷や,ポリシーの変化により,個々の事業場での進歩状況は,一定の伸びを示してはいないが,全体としては,着実に定着・発展しつつある。しかしながら,商品ライフの短縮傾向をはじめとし,
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