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生産管理および生産技術面の広域VE活動
生産には大別して,生産の基本ラインである直接作業と,それに付随する間接作業(すなわち管理業務〉とがある。本来,直接作業と間接作業の比は,直接作業の占める割合が多い程望ましい。しかし,多機種少量生産体制下では,技術部門では,純設計活動以外の多くの雑業務,機種毎のぼう大な設計資料の管理等の作業がある。また,そのために,同一機能品の二重設計や,同じ失敗のくり返しを生じやすい。発注部門では,伝票量の増加に -
IEとVEについて プロジェクトワークを中心とした比較研究
IEは衆知のごとく,テーラーの科学的管理法にはじまる伝統的管理技法であり,わが国に導入されてから久しいが,近年,賃金の高騰,人手不足による省力化の必要性から,ふたたび見直されてきた。また,VEを進めていく過程で,すでにIEの基盤のあるところは別として,一般に標準時間の未確立によるコストデータの不備が改めて認識され,遅ればせながら,IEの導入に踏み切った企業も少なくない。以前,わが国が,まだ人手不足 -
バリュー・エンジニアの課題 ~VErのめざすところ~
VAが,わが国に導入されて10年を経過した。この間,VA思想の企業への浸透は,めざましいものがあり,VAの対象も部分から全体,そして総合化へと,遂次,拡大の一途をたどってきた。またVE技法はセカンドルックを中心としたVAから,ファーストルックをめざすVEにと,発展拡大してきたことは,周知のとおりである。最近の価値概念の変化は,大きく拡大しつつある。使用価値の向上に限定された初期のVAに比して,最近 -
各段階におけるVEの思考範囲 ~機能向上のVEとは何か~
最近のVEの一般的傾向として,機能を向上させることもVEであるとされている。また,今後はその傾向がより深められる,といわれており,現に,その方向にVEを推進してゆこうとしている企業が多くなりつつある。しかし,従来からの機能を一定でコストだけを下げる,が本当は本流ではないだろうか?また,機能向上ということは,一体どの様なことなのだろうか,従来の機能一定と,どのように違うのだろうか,設計段階のVEでも -
企業の発展とVE
VEとは,その製品とかサービスの機能(目的とする働き)を最低の総コストで達成するために機能を分析し,価値を最大にするための組織的なチーム活動である。VE活動を活発化するためには,企業トップの明確な方針により営業部門の受注活動より販売後の保守サービスに至るまでの総コストを最小を最小にするVE活動の管理が重要となる。従来は,とかく日常業務はそのまま担当させ,従業員個人またはVEチームの自発的な努力に期 -
VEと人間 ~Value Design(VD)への提唱~
1. 最初に三つの言葉を提示しよう。多くのVErは,VEを論ずる時,これは的はずれであると合点し,とまどうかも知れぬが。(1) 正しいはかりと天びんとは主のものである,袋にあるふんどうもすべて彼の造られたものである。(2) 相はかることがなければ,計画は破れる,はかる者が多ければ,それは必ず成る。(3) 全地は同じ発音,同じ言葉であった。時に人々は,東に移り,シナルの地に平野を得て,そこに住んだ。 -
VEの戦略的攻撃事例
VA手法が導入されてから,既に,10年が経過している。導入当初,部品に対する分析から始まって,製品・装置へ対象が移行して行っている。これと並行して,各ステップ毎のVA手法も研究が進み,対象の変化に応じて,展開が可能になって来た。当社では,VA活動の企業内の定着は,経営幹部の理解と,承認が,最も,効果が大である点に着目し,VAの効果を,経営効果に反映させることを最終目標とし,工場単位の,収益改善計画 -
VE契約の進め方
一般的に,企業間の取引品目の発注契約の際に,明確なVE契約によって,VE提案を義務づけている場合は少く,報奨金支払の取り決めを行なっているに過ぎないのが,現状と思われる。取引先業者のVE提案を,より活発化させるためには,VE提案の採用に伴なう効果を,業者へかんげんし,その努力にむくいることが大切である。すなわち,VE提案を行なうことにより,業者の利益が増し,受注が安定することを,実証する必要がある -
購買部門におけるVE
当社にVEが導入されたのは,昭和38年6月,購買部内にVE事務局が設置されたのに始まる。戦後,経済界の非常な発展と,各業界の技術革新のさなかにあって,各企業は経営の合理化,利潤の追求なしには,激しい時代を乗り切れず,落伍するため,種々の管理方式を導入し,成果をあげる企業も多かった。その経営管理方式の1つとして,VEがアメリカより紹介され,昭和34年頃から導入する会社があらわれ,現在では約2,400 -
当社におけるVE展開上の問題点について
現在の電気業界における競争は,熾烈をきわめ,新技術の開発,コスト開発の優劣は,そのまま製品の販売に大きく影響を与えております。このような厳しい市場をはいけいに,コストダウンの手法として紹介されたVEは,各社こぞって導入したことは当然であります。当社においても,このような状勢のもとに,昭和38年,購買部門にて,購入する部品のコストダウンを計ることを目的として,VEを導入し,その任としてVE事務局を,