論文
VE実践活動において、基本ステップ「代替案作成」の詳細ステップ「詳細評価」については、『新・VEの基本』1)によると「技術性の詳細評価」と「経済性の詳細評価」で評価することになっている。複数案作成された提案について「技術性」と「経済性」の二面から評価することは、提案の実効性を評価する重要なステップであり、科学的な意思決定が必要とされる。しかし、VEプロジェクトの置かれた制約条件を多面的に分析し、将来のリスクを含めた適切な詳細評価をすることは、従来の詳細評価では困難であった。
そこで本論文では、『新・VEの基本』や過去のVE研究資料、VE事例等から詳細評価の内容を精査し、その改善策として従来の詳細評価に『新・管理者の判断力』2)で紹介された「ケプナー・トリゴープログラム」(以下、KT法という)を組み合せて評価する方法を提案するとともに、事例による有効性の検証結果を報告する。
目次
1.はじめに
2.従来の詳細評価について
2.1 『新・VE の基本』の詳細評価
2.2 『VE 講義マニュアル』の詳細評価
2.3 『VE 資料67 グラフィックVE 31』の詳細評価
2.4 『研究資料-7 事務の流れに対するVEアプローチ』の詳細評価
2.5 VE全国大会のVE活動事例での詳細評価
2.6 各詳細評価のまとめ
3.KT 法について
3.1 KT 法とは
3.2 KT法の4つの構成について
4.KT法を融合した詳細評価のための実施手順の考え方
5.KT法を融合した詳細評価のための実施手順の詳細
5.1 制約条件の確認
5.2 決定分析(DA)による詳細評価
5.3 潜在的問題分析(PPA)による詳細評価
6. 事例による本提案の検証
7.まとめ
発行年
2015年 VE研究論文集 Vol.46著者
- 有限会社大西マネジメント・ソリューション
相談役 - 大西 正規 CVS
- 有限会社大西マネジメント・ソリューション
代表取締役 - 大西 規生 VES
カテゴリー
- VEテクニック
キーワード
- リスクマネジメント
- 技術性評価
- 機能評価
- 経済性評価
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