論文
収益が見込めるコストで、市場にタイミングよく、安定した品質のソフトウェアを提供するには、安定した開発プロセスの確立と、継続的なプロセスの改 善が欠かせない。その改善のアプローチとして、ソフトウェア業界のなかで広く導入されてきたのが、CMM/CMMIに代表される「能力成熟度モデル」を ベースとした改善アプローチである。
能力熟成度モデルをベースとした改善アプローチは、成功したプロジェクトが備えるプロセスをモデル化し、モデルとのギャップを埋めることで、プロセスの改善を図ろうとする方法である。この方法は広く受け入れられ、効果を上げてきた。
しかし、この能力成熟度モデルによるアプローチは、「コストと時間がかかりすぎる」「現場の主体的な取り組みになりにくい」「手段の目的化」などの課題が挙げられている。
そこで本論では、プロセス改善に機能的研究法を持ち込み、機能の視点に立ったプロセス改善のアプローチと技法について提案するものである。
目次
- 1 はじめに
- 2 ソフトウェア開発の現状とプロセス改善
- 3 CMMI の概要
- 3 . 1 CMMI の特徴
- 3 . 2 ギャップアナリシス
- 4 従来のプロセス改善の問題点
- 4 . 1 コストと時間
- 4 . 2 対策に対するオーナーシップの欠如
- 4 . 3 手段の目的化
- 5 機能的研究法によるプロセスの設計
- 5 . 1 情報収集段階における「現行プロセス」の定義
- 5 . 2 機能の定義
- 5 . 3 機能の整理
- 5 . 4 機能系統図による「目的—手段」の明確化
- 5 . 5 機能ギャップ評価法
- 5 . 6 プロセスの具体化
- 6 まとめ
発行年
2013年 VE研究論文集 Vol.44著者
- 株式会社プロセスデザインエージェント
代表取締役社長 - 芝本秀徳 (VEL)
カテゴリー
- VEとマーケティング
キーワード
- CMM/CMMI
- ギャップアナリシス
- ソフトウェアプロセス改善
- 機能的研究法
購入
この論文はPDF版をご購入いただけます。
ご希望の方は「カゴに入れる」ボタンをクリックしてください。