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製造VE詳細評価段階におけるタグチメソッドの適用
製造VE詳細評価段階におけるタグチメソッドの適用
最近の円高の進行、新興国の台頭により日本の製造業は、加工付加価値型の製品(高度な加工によって価値が高められている製品)を安く製造することが必要になってきている。加工付加価値型の製品における製造改善のVEでは、発想された加工条件変更のアイデアに基づきその組合せの技術性と経済性を詳細評価する段階において、加工条件変更のアイデアが多くなればなるほど、提案されたアイデアの条件すべての組合せにおける技術性と経済性を短時間で評価することが難しくなる。
そこで、製造改善のVEにおける詳細評価段階において、提案された多くのアイデアの組合せの効果をできるだけ確実にかつ短期間で評価する手法を適用することが必要となってきている。
そこで筆者は本論文にて、多くの条件(因子)の組合せを最小の実験回数による検証で定量的に評価できるタグチメソッド(Taguchi Method)を詳細評価段階で適用する方法を提案する。
本論文では、過去に実践した製造VEで提案されたアイデアのうち条件(因子)が多いものについてタグチメソッドを適用し、従来は数週間の試験によって求められる最適な組合せを6時間の試験で求めることができた事例を紹介し、タグチメソッドを織り込んだ詳細評価段階のあるべき姿を提案する。