論文
土木事業は民間では採算の取れない社会資本を整備することが一貫した使命である。近年は、政府の財政難により様々な場面でコスト縮減が図られてきた。
コスト縮減手法としてBOT、CM、NPM、PFI、PPP、ISOなどを次から次へと土木事業関係者に取り組ませたが、本質的に効果が表われた場面は少ないと感じる。また、コストは縮減されたが品質、機能に問題が残った場面も多々ある。コストと機能を満足させるバリューエンジニアリングは上記の問題点を解決できると考えられる。
今まで国内では土木事業で整備された社会基盤が立派に日本の成長を支えてきたことは否定できない。しかし、新しい時代の社会基盤にはユーザーの要求に応えられる価値を持たせなければならない。1970年代から国内では様々な分野で価値専門家CVS(Certified Value Specialist)が価値向上を図ってきたが、その経験を活かせば十分に土木事業に新しい価値を付加できると考えられる。本論文では土木事業の特徴や課題を整理し、CVSが能力を発揮できる方法を論じ、土木事業の価値向上施策のきっかけを示す。
目次
- 1. はじめに
- 2. 土木事業とは
- 3. 土木事業の特徴と今後は何が必要か
- 4. 土木事業の価値向上施策の提案留意点
- 5. 土木事業での価値向上の普及・定着のためにCVSがなすべき施策
- 6. 土木事業の価値向上マネジメントの提案内容
- 7. 土木事業価値向上の将来像とCVSの役割
- 8. おわりに
発行年
2005年 VE研究論文集 Vol.36著者
- KOU VALUE PROFESSIONAL OFFICE
- 黄逸鴻
カテゴリー
- VEの適用局面
キーワード
- CVSの役割
- 価値専門家
- 土木事業
- 設計VE
- 設計価値向上システム
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