論文
顧客が受け取る価値を高める活動としてVE活動があり、企業は顧客の要求機能を確実に達成すること、顧客の納得する価格にて供給することを両立させ、加えて利益も追求するVE活動を推進する必要がある。
ほとんどの製造業では、顧客が要求する仕様、機能、価格を作りこむために直接的に掛かる費用である直接費低減をねらいとしたVE活動を行っており、間接費低減をねらいとしたVE活動はあまり盛んではないのが現状である。もちろん、間接費低減をねらいとするVE活動が価値を向上させる有効な手段であることは認識しているものの、間接費は配賦の仕方でいかようにもなり原価として正確に把握できない、直接費を管理している製造工場は間接費の構成がよく判らない、また、直接費低減をねらいとしたVE活動のみで充分な価値向上、利益確保ができていたことなどの理由から、これらが活発化していなかったと推定する。
しかし、価値を向上させる手段としてこのVE活動も重要であることの認識から、VE協会にても各種研究が行われ、最近では「VE資料 No91 管理・間接業務のVE」などの発行に至っている。しかし、これらは間接作業の時間短縮や外注作業の効率化の手法研究が多く、作業以外の間接費低減をねらいにしたものは少ない。このため、間接費低減をねらいとしたVEアイデア発想法を考案、各種シートと共に論文とした。
目次
- 1. はじめに
- 2. 利益向上について
- 3. 原価の構成と間接費
- 4. 間接費費目別優先順序の決定(VEテーマ対象の選定)とVE組織
- 5. 間接費低減をねらいとしたVE活動の詳細ステップ
- 6. 提案
- 7. 効果の検証
- 8. おわりに
発行年
2005年 VE研究論文集 Vol.36著者
- 日立建機株式会社
生産・調達統括本部本社調達部 - 佐々松音
カテゴリー
- VEテクニック
キーワード
- アイデア発想法
- 低減
- 切り口
- 推進方法
- 間接費
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