論文
VE技法を効果的に活用し大きな成果を得るために、VEチームリーダーはVE技法の知識と実践能力を磨くに留まらず、VEを分かりやすく伝え、受け手の感情に配慮して生産的なコミュニケーションを行うことを通して、VEチームを目標達成に導く原動力にならなければならない。
一方で昨今、「活動や議論を促進する人」という意味で、ファシリテーターという役割を担う人材が、会議やプロジェクト活動の運営、組織・風土の活性化において活躍する場が増えている。ファシリテーターの役割と、上述したVEチームリーダーに求められる役割やスキルとは類似した点が多いと考えたため、本論文では「VEファシリテーション」という新しい呼称を用いて提案する。
VEファシリテーションの技術を通して、VEチームリーダーがチームメンバーに与える効果という側面から考えたとき、VE実施手順の3つの基本ステップは、納得性を高める段階と創造性を発揮する段階に分けられ、それぞれにおいて特徴的なVEファシリテーションの技術があると考えた。そこで本論文では、VEチームに初めて参加するメンバーが、やがて自立してVE活動ができる能力を身に付けていく過程を通して、その場面場面に応じた具体的なVEファシリテーションを、「納得」と「創造」を引き出す技術として整理した。また、VEファシリテーションにおいて、VEチームリーダーのチームメンバーに対する姿勢やコミュニケーション技術が重要であることから、対話例も多く挿入した。
目次
- 1. はじめに
- 2. VEチームリーダーを育成するためのステップ
- 3. VEの必要性・重要性の理解を得る
- 4. 「納得」と「創造」のサイクルを交互に回す
- 5. 「納得」を引き出すVEファシリテーションの技術
- 6. 実践活動におけるVEファシリテーションの技術
- 7. おわりに
発行年
2004年 VE研究論文集 Vol.35著者
- 石川島播磨重工業株式会社
調達エンジニアリング推進部 - 松澤郁夫
カテゴリー
- VEテクニック
キーワード
- VEL
- VEチームリーダ一
- WSS
- ファシリテーション
- ファシリテータ一
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