論文
建築工事においてVE検討は原価低減のために計画、設計、見積、調達、施工の各ステップにわたり日常的に行われている。特に近年は顧客の機能・コストについての要求が厳しく、効果的なVE手法が求められていた。一方、建築物は構成部品が非常に多く、建築物全体を大きく捉えてVE検討対象を効率的に絞り込むことが難しかった。今回考案した手法は、短時間で建物全体を大きく捉えて価値の高い代替案を提案することを目指した。
なお、本論文は第32回VE全国大会にて柏原氏が発表した「建設VE検討におけるテーマ絞込み法」を発展させたものである。建築工事費の「工事項目の金額比率」に注目して対象分野を絞り込む方法に加えて、本論文ではさらに「①面積あたり工事項目金額」「②面積あたり数量・容量」「③設備容量あたり単価」の値に注目することにより、VE検討の対象テーマを絞り込む方法を考案した。この手法を用いて実際の物件にて検証を行った結果、手法が有効であることを確認できた。
目次
- 1. はじめに
- 2. 建設VEの特徴と留意点
- 3. 建築工事コストデータ整理のポイント
- 4. 新テーマ選定法について
- 5. 本方式の成果について
- 6. 考察
- 7. おわりに
発行年
2003年 VE研究論文集 Vol.34著者
- 鹿島建設株式会社
建築管理本部 VE推進チーム - 足立忠郎
カテゴリー
- VEの適用局面
キーワード
- コストデータベース
- コスト分析
- 反転機能系統図
- 問題点系統図
- 建設VE
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