論文
建築工事におけるVE検討は、設計・入札・見積・調達・施工の各段階で企業にとっての受注拡大や利益確保のために実施されている。しかしながら、工事項目が多岐にわたり設計図書が多くなると、有効なVEの改善対象分野を選定できず、総花的なCR案の提示か仕様の変更提案に終始してしまい、顧客や設計事務所から不信感を持たれる場合も散見される。VEが目指す抜本的な代替案の提案を生み出すためには、対象工事のムダな部分をいかに早く見つけ出しテーマとして抽出できるかによるといっても過言でない。
ここでは、各種工事の金額比率に着目し市販の「工事原価分析情報」のデータと比較し分析することにより、早い段階で対象分野を選定しテーマとしてしぼりこむ方法をとった。その検証事例では、工事全体を分析することにより建築と設備にまたがるテーマが選定でき、高い効果が期待できるVE手法であると確信している。
目次
- 1. はじめに
- 2. 建設VEの現状
- 3. 新テーマ選定法に関する考え方
- 4. 本方式の検証
- 5. 考察
- 6. おわりに
発行年
1999年 VE研究論文集 Vol.30著者
- 鹿島建設株式会社
建設総事業本部 建築技術本部 バリューエンジニアリング室 - 柏原忠茂
カテゴリー
- VEテクニック
キーワード
- コスト分析
- 建設VE
- 相対的機能評価法
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