建設大型プロジェクトへのVEの展開

論文

再開発工事等の大型建設プロジェクトでは、地域住民・出資者から構成される施主(再開発組合等)からの将来の環境,景観,建設のコスト,工期,建物のグレード,品質等々のニーズに対して、設計者,施工者からの提案が要求される。

これらの諸要素を総合的にまとめつつ生産設計をおこない、工事を進めるには、解決しなければならない問題点が非常に多く、かつ処理する時間が少ないのが常である。

とりわけ、生産設計を早期に完成するためには、設計と施工の責任範囲を分割すべきでなく、設計部門が基本・実施設計作成する作業の中へ施工部門が参画し、多岐にわたる問題点の同時解決進行作業が必要である。

一方、このような大型プロジェクトにおいては、従来の3時間VEによる作業所VE活動では対応できないものも多くある。

本稿は具体的建築物件において、生産設計を進める中で各種問題点をトータルVEプログラムに基づき解決し、見通しを得たので提案するものである。

目次

    • 1. はじめに
    • 2. 本研究の対象
    • 3. 大型プロジェクトのVE活動
    • 4. 基本方針と実施設計の策定
    • 5. 建築の計画・設計と基本施工計画の決定
    • 6. 生産推進委員会の役割と構成メンバー
    • 7. 生産推進委員会で実施したVE事例
    • 8. おわりに

発行年

1995年 VE研究論文集 Vol.26

著者

株式会社フジタ
東京支店 建築部
神谷正一

カテゴリー

  • VEの適用局面

キーワード

  • DR(Design Review)
  • VEプログラム
  • 大型建設プロジェクト
  • 生産設計

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