論文
建築産業において、特に建築施工部門では従来から建築生産が一品受注生産であるがゆえまた、施工部門がプロジェクトの業務を引継いだ時点では、生産対象(建築物)の設計図・仕様書・原価がほぼ確定しているため、生産対象の各部分・各部位を個別に取り上げ、改善案を作成し、通常業務と密着した日常的なVE活動を行ってきた。しかし、建築生産は各部位の集合体であり各部位の機能が生産過程においてまた、生産結果として相互に作用し、機能するものであるので個々の改善ではその効果・成果を十分に上げられず限定されたものとなってしまう。そこで、生産対象物をあらゆる角度から検討し、「繰り返しVE」も含め各部位の改善・VE手法を整理し組み合わせ、総合的なVEを確立する必要がある。
本稿では、実際に一つの生産物(建築物)を対象に施工部門が行った活動をとおして、大規模工事における総合的なVEのすすめ方を提案する。
目次
- 1. はじめに
- 2. 総合的なVEの展開概要
- 3. 工事種別のVEの実施
- 4. 総合的なVEの実施
- 5. 改善案の実施とフォローアップ
- おわりに
発行年
1995年 VE研究論文集 Vol.26著者
- 株式会社フジタ
東京支店 建築部芝浦A作業所 - 平野徹
カテゴリー
- VEの適用局面
キーワード
- 大規模工事
- 総合的なVE
- 軀体工事
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