品質バリューシステムアプローチ

論文

誤差の設計は,設計段階では,いつも後回しにされ,試作後に,対症療法が取られるのが一般的である。

その原因は,計算が複雑な上,最近では,部品構成が益々複雑になってきており,一部品の誤差変更が,製品のあらゆる,部位に影響を与えるため,これを一元的に把握して対応するのが,極めて困難なためである。

この論文で取り上げるのは,当社における住宅部品の設計に当たり,部品誤差を決定するために開発した手法であり,実際には,生産設備,施工精度を併せて検討を行い,比較的簡単に最経済的な誤差対策を立てるために役立ったものである。ここでは本システムに関する理論の概要と,結果を導くために必要となる,マトリクスシートの簡単な計算法について述べる。

目次

  • 1. はじめに
  • 2. 誤差絡み合いの一般法則
  • 3. 製品の構成と階層構造図
  • 4. 寸法要素項目と計算式
  • 5. 影響度係数と品質バリュー
  • 6. 品質バリュー
  • 7. マトリクス図表への展開
  • 8. 階層間マトリクス計算
  • 9. 改善コストと品質バリュー
  • 10. おわりに
  • 11. 参考文献

発行年

1989年 VE研究論文集 Vol.20

著者

積水化学工業株式会社
生産システム部 VEセンター
山ロ善民

カテゴリー

  • VEテクニック

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