論文
普及率の向上に伴い,成熟商品の仲間入りをしたエアコン業界の動向を現象面より眺めると,
①単発的な機能付加競争・価格競争が激化してくる。
②製品の開発期間短縮と,開発技術力の平準化により企業の収益性が低下傾向にある。
等が生じる。
このような環境の中でのVE活動は,市場価格対応優先で,売価DOWNのための活動に終わりがちである。
従って,顧客ニーズに立脚した価値改善活動による,利益計画にリンクした活動が必要であり,次期新製品開発段階における源流管理を重視した,許容原価に基づく取り組みが今後重要である。
しかしながら,企画段階におけるVEの必要性は従来より叫ばれているものの,DTCを代表とする目標設定技法は,VEへの適合性,および実用性の面より,実践的なアプローチ内容の必要性を感じる。
そこで,企画段階において,客観性のある機能評価,およびアイデア発想の指針が得られ,設計部門で次期新製品の開発目標コスト造りに,有効的なVEアプローチの一つの方法論について述べる。
目次
- 1. はじめに
- 2. 課題解決着手範囲の設定
- 3. 具体策の立案
- 4. VEアプローチによる開発目標コストの設定
- 5. 適用事例
- 6. むすび
発行年
1986年 VE研究論文集 Vol.17著者
- 松下電器産業株式会社
エアコン事業部 商品技術部 - 野村一夫
カテゴリー
- 開発設計とVE
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