論文
商品を開発して顧客に提供する迄のプロセスとしては「何を作るか」と「どのように作るか」という流れがメーカーサイドには有る。その中で「何を作るか」に対応する形でのVAの適用は,昨今,マーケティングVAとか,バリューマーケティングとか言われて商品コンセプト構築段階でのVA技法として,開発されつつある。
一方,「どのように作るか」を検討する段階でのVAの適用は,製品開発段階から,0 Look VAとか,1st Look VA という形で積極的に実施されており,当社においてはほとんどこの面に力点が置かれたVAが展開されている。この製品開発段階のVAにおいては,ともすると構造,方式等の面に検討の中心が置かれ,生産性,組立性を考えた上での分析が,ないがしろにされていた。これは,生産性とか組立性とかが漠然としていて適当な評価基準なり,改善指針が無く,つかみ所の無いことに大きく起因するものと思われる。本論文は,従来比較的軽視されがちであったこの面に焦点を当てて,組立性による機能評価を実施し,それに基づいてアイデアを抽出し,製品構造を決定する技法であり,これを適用することにより,生産性が良く,ロボット組立等の自動組立にも適し,信頼性,保守性にも優れた製品を開発することを意図したものである。
目次
- 1. はじめに
- 2. 本技法の適応範囲
- 3. 技法の内容
- ステップ1 機能系統図の作成
- ステップ2 機能ブロックの把握
- ステップ3 サブアッセンブリの列挙
- ステップ4 機能ブロックとサブアッセンブリの対応
- ステップ5 機能評価
- ステップ6 アイデア発想
- 4. まとめ
発行年
1986年 VE研究論文集 Vol.17著者
- 株式会社日立製作所
神奈川工場 資材部VAG - 青木淳
カテゴリー
- 開発設計とVE
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