機能定義とアイデア発想についての一考察

論文

VA活動が,システマティックに機能を追求するVA技法を忠実に実施することにより,効果的な活動を展開すべきことはいうまでもないが,これらVA活動の成果を左右する最大のポイントは「機能定義」から「アイデア発想」にかけての展開にあるといえる。

機能定義は,VAの特徴であると同時に,その重要性は充分すぎるほど認識されているが,この機能定義の表現があいまいであり,また,断定的にすぎると発想が制限されてしまうので,もっと発想を誘導できるような正しい表現が必要となる。

しかし実際のVA活動においては,この機能定義をあいまいにしても,コストは下がるケースが多いという現実と,機能定義の方法に不明確な部分が多く,実際活動で使用した場合,適当に妥協した"甘さ"のある分析に終始してしまい,機能定義の効果が,今一歩,発揮できなくてVA対象プロジェクトの成果が乏しいものとなっている。

この論文は,このような認識の上に立って,機能定義の機能用語としての名詞・動詞の選定と,その体系化および機能定義(機能領域)毎のアイデア発想に至る着想を,潜在情報から,いかに有効に導き出すかを記したものである。

目次

  • 1. はじめに
  • 2. 機能定義
  • 3. アイデア発想の基本的な考え方
  • 4. 潜在情報の顕在化・体系化
  • 5. 機能定義による着想展開
  • 6. おわりに

発行年

1985年 VE研究論文集 Vol.16

著者

三菱電機株式会社
長崎製作所 VAグループ
山田繁人

カテゴリー

  • VEテクニック

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