建設工事における実用的機能評価

論文

最低のライフサイクルコストで必要な機能を確実に果たすべく,組織的に,機能本位のアプローチを持続的に行うVE活動は,低成長経済の定着した昨今程,各分野の企業においても重要視され,企業収益の改善に,健全な組織体づくりにと,ますます盛んにとり入れられている。

当社においても,建設業特有の特殊性を考慮して,VE計画会議の設定,3時間VEの確立といった建設業にあったVE手法開発の,研究,普及を行ってきた。

そういった時代の流れの中で,われわれは「物本位から離れて機能本位のアプローチをする」VE最大の特色ともいえる機能分析を,更にベストよりベターを狙っていく作業所VEに適合させるべく,一昨年度来,実用的機能分析法を展開してきた。

しかしながら実用的機能分析法においても,機能評価については,従来の3時間VEにおける評価法を,そのまま採用している。そこで今回は,3時間VEの特色を生かし,実用的機能分析法を,さらに作業所に適合させることを目的として機能評価の実用的方法の考察を行った。

目次

  • §1 はじめに
  • §2 研究の背景と目的
  • §3 実用的機能評価法の展開
  • 3-1 現状調査と分析
  • 3-2 機能評価法の確立
  • 3-3 機能評価ステップの詳細
  • 3-4 機能評価法の適用例
  • 3-5 実用的機能評価法による効果
  • §4 おわりに

発行年

1984年 VE研究論文集 Vol.15

著者

フジタ工業株式会社
大阪支店 建築部 技術課
中川正美

カテゴリー

  • VEテクニック

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