論文
企業の存続と発展は,構成職員の"やる気"と"うで"と"健全な組織体"としての自覚を,バランスよく維持向上させているかどうかにかかっている。VEという管理技術は,「うで」を向上させ,その成果に魅入られて「やる気」を出し,結果として「健全な組織体」ができ上るという,時代の寵児ともいえるもので,低成長の分ほど,この持続的な努力の要求される時はないといってよいと思われる。
建設業は,VEの特に適した業種と実感されるが,VEの適用局面の拡大と発展を,更に,はかっていくためには,建設業で永年培ってきた固有の管理技術の特色を生かしながら,新しい方法と結合させていくことにあると思われる。3時間VE,100分VEなどの短時間VE志向が「ベスト」より「ベター」を狙う建設業の体質に合って効果をあげているのも,こうした理由によるものである。
しかしながら,短時間で処理する際,前線で実践にたずさわると,いろいろのひずみが生じてきている。一番重要なことは,VEの特色である機能定義,機能分析の時間を縮少して,中途半端なまま前へ進み,欠落機能を出したり,逆に,不慣れなため時間をとられすぎて,他を圧迫するなどのケースが多いことである。
本報告は,それ等を解決する目的で,建設工事を対象として短時間でできる機能分析の実用的方法の考察を,行ったものである。
目次
- 1. はじめに
- 2. 研究の背景と目的
- 3. 機能定義用語の分類と展開
- 4. 適用事例
- 5. おわりに
発行年
1983年 VE研究論文集 Vol.14著者
- フジタ工業株式会社
大阪支店 建築部技術課 - 中川正美
- フジタ工業株式会社
大阪支店 建築部技術課 - 小林弘昌
- フジタ工業株式会社
大阪支店 建築部技術課 - 中川正美
- フジタ工業株式会社
大阪支店 建築部技術課 - 吉野俊一
カテゴリー
- VEテクニック
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