論文
VE活動は,利益確保への最も有効な手段の1つとして定着してきている。特に家庭電気製品では,現在,限界普及率に達しているものが多く,生産増による利益拡大は困難な状況にあり,VEに対する期待は,ますます強くなっている。従って,VE予算編成に当っては,他社価格を意識した上で利益を確保する,「かくあらねばならないという予算」となってきているのが現状である。
このVE予算を必達するために,VE実務部門は,BTC手法など活用し,日夜努力をしている。しかしながら,利益目標から出されるVE予算と,実務部門でのVEアイテムの積上げからのVE実現額との間にギャップがあり,割りつけ業務を行うVE推進スタッフ部門では,図-1のように,両者の板ばさみになっている。
利益計画の目標をVE予算にブレークダウンし,実現可能な目標にするためには,VE実務部門に対し根拠があり,具体性のあるコスト割りつけ資料の提示が不可決である。
これらを解決する手段として,VEアイテムが裏づけされた上での目標コスト割りつけを行う方法を考え,今回「VEコスト割付技法」の開発に至った。
以下,本技法の考え方,手法などについて説明する。
目次
- 1. はじめに
- 2. 「VEコスト割付技法」とは
- 3. 技法を進めるための事前準備
- 4. 「VEコスト割付技法」のステップ
- 5. 調査データの解析
- 6. VE額の見積りと割り付け
- 7. あとがき
発行年
1983年 VE研究論文集 Vol.14著者
- 東京芝浦電気株式会社
名古屋工場 技術部 - 伊藤賢明
- 東京芝浦電気株式会社
名古屋工場 技術部 - 横井静雄
カテゴリー
- VEテクニック
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