論文
当社のVE活動の歴史は,今年で14年を数えるが,この間のVEによる成果が,企業活動にいかに貢献してきたかは,はかり知れないところである。当社は,これまで建設業という業種の特異性をあえて容認し,短時間VEなどの手法を開発して,VEに積極的に取り組んできたことは,過去に何度も紹介されてきたことであるが,これは,こうした当社流ともいうべきVEのやり方が,いかに作業所中心的に展開されてきたかを証明しているのである。ここ数年,全社的運動への広がりを求めて全社,全部門でトータルVEへの取り組みを実施しているが,これらの成果を,ある程度期待できるにせよ,今後とも,これまでの作業所中心的な活動方式は変わらないものと思われる。しかしながら,日進月歩する建築生産技術の変遷にともなって,VEの成果も徐々に変化しているのも事実である。このあたりで,過去10余年にわたって蓄積された成果を振り返って,今後のVE活動の方向性を展望するとともに,その課題解決へのアプローチを実例を掲げて紹介する。
目次
- 1. はじめに
- 2. VE事例の分類と考察
- 1) 工事の種別による分類
- 2) 機能別分類
- 3) 適用領域による分類
- 3. 生産手段VEの一試行
- 4. おわりに
発行年
1982年 VE研究論文集 Vol.13著者
- フジタ工業株式会社
広島支店 建築部 技術課 - 川本正昭
カテゴリー
- VEの適用局面
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