論文
近年におけるVEの企業内普及は,著しい進展をみているが,その中にあって職能区分的(設計,資材,製造など)に人員割合を考えてみると,製造関係者が圧倒的に大であることは,いうまでもなく,この製造機能にVEの思想を導入し,製造機能の価値向上をはかることは,焦眉の急といえよう。昨今の製造技術のレベル・アップは,マイコン制御,作業ロボット・NC工作機等々真に目をみはるものがあるが,それに並行して,VEによる製造部門中心の製造コスト諸元の価値向上運動の展開が,大いに期待されることは,理の当然といえる。
本論では,製品のVEについては,すでに検討済みの製品について,その製造面からのVE検討を必要とする場合を想定し,それに機能分析(機能定義,機能整理,機能評価)をなす場合の考え方,すすめ方を述べようとするものである。
目次
- 1. はじめに
- 2. 製造VEにおける機能分析の意義
- 2.1 製造VEの範囲
- 2.2 VEにおける一般的な機能分析の目的
- 2.3 製造VEにおける機能分析の意義
- 2.4 機能展開における製品VEと製造VEとの関係
- 3. 製造VEの対象選定
- 3.1 製造VEの目的別区分
- 3.2 製造VEの対象選定についての留意点
- 4. 総合的製造VEの機能分析
- 4.1 製造VEにおける機能定義用語の記号化
- 4.2 製造VEにおける機能分析の方法
- 4.2.1 製品分析
- 4.2.2 製品の機能定義
- 4.2.3 製品の機能整理
- 4.2.4 工程分析
- 4.2.5 単位作業分析
- 4.2.6 製造機能定義
- 4.2.7 製造機能整理
- 4.2.8 製造機能分野別の工数整理
- 4.2.9 製造機能の評価
- 4.2.10 サーブリック分析による正味時間の算定
- 5. むすび
- 参考文献
発行年
1982年 VE研究論文集 Vol.13著者
- 松下電器産業株式会社
教育訓練センター製造・技術研修所技術研修グループ - 辻本一馬
カテゴリー
- VEテクニック
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