機能故障定義によるアイデアの品質評価テクニック

論文

最近の産業界においては,従来あまり関係がないとされていた分野にも,エレクトロニクス化の波が押し寄せてきている。メカトロニクスと呼ばれる新造語にもみられるように,エレクトロニクス化された機器は,多種多様にわたり,それとともに,使用される電子部品に要求される機能・性能・品質は,複雑多様化し,電子部品の開発のためには,高技術力が必要とされている。一方,電子部品業界内における企業間競争は,ますます激しさを増し,高技術・高品質とともに,低コストが要求されている。かかる背景から,新製品の量産開始までに,性能・品質・コストを充分検討し,問題を除去するとともに,より早く他企業に先んじて新製品を市場に送り出すことが必要であり,そのためには開発の効率化をはからねばならない。当事業部では,こうした問題を解決するために,製品設計・生産設計において充分品質・コストを検討し,かつ,開発を効率化すベく,VEとQCの融合をはかり,その推進方法のシステム化を行った。本論文は,高技術・高品質製品のVE活動を行うにあたって機能故障という考え方を導入することにより,VEとQCの融合をはかった例を紹介する。

目次

  • 1. はじめに
  • 2. 高技術・高品質製品のVE活動の問題点
  • 3. 新製品の品質・コスト保証システム
  • 4. 機能故障定義によるアイデアの品質評価テクニック
  • 5. おわりに

発行年

1981年 VE研究論文集 Vol.12

著者

松下電子部品株式会社
セラミック事業部 圧電部品第一工場 購買課
柴垣昭彦
松下電子部品株式会社
セラミック事業部 圧電部品第一工場 製品審査室
保田哲

カテゴリー

  • VEテクニック

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