論文
商品企画は,その商品のライフサイクルでの位置づけにより,展開のしかたに多少の相違はあろうが,違わないことは,その商品ができるだけ多くの顧客に受け入れられ,かつ企業として,さらに多くの利益を確保することである。商品企画は市場動向,顧客のニーズ,社会的ニーズ,マーケティング,技術開発力,製造能力等,多角的に最大の努力で検討されるであろう。また同業他社との競合のために仕様,コストダウンの検討が,企画段階で行われるのは当然のことであろう。ただ忘れてはならないことは,短期的な利益追求だけではなく,その商品のライフサイクルの長期化,すなわち衰退期を先に伸ばすような商品延命策を意識的にはかり,長期にわたる利益確保を行うことである。
売れる商品,商品延命のための適切な商品企画を目指す最大のポイントは,顧客の潜在的なニーズは何か,マーケット拡大の要素になる新しい顧客はだれかを導き出すことであろう。本論文では,このポイントに焦点をあて,VE思考によりアプローチする方法を述べる。
目次
- 1. はじめに
- 2. 商品ライフサイクルと延命策
- 3. 顕在的情報と潜在的ニーズ
- 4. 潜在的ニーズの追求
- 4-1 顧客分析
- 4-2 情報の整備
- 4-3 本質的欲望,目的機能の追求
- 5. 機能の評価について
- 6. おわりに
発行年
1980年 VE研究論文集 Vol.11著者
- 東京芝浦電気株式会社
技術管理部 - 平田節
カテゴリー
- 開発設計とVE
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