論文
当社では昭和47年に産業能率短期大学のご指導により,VE実践セミナーを開催以来,従来の管理技術の主流であった「IE」,「QC」,に「VE」を含めた三本柱で,生産活動の合理化・管理技術の向上を推進してきた。
その間,推進組織の変遷や,ポリシーの変化により,個々の事業場での進歩状況は,一定の伸びを示してはいないが,全体としては,着実に定着・発展しつつある。
しかしながら,商品ライフの短縮傾向をはじめとし,VE活動をとりまく環境の変化とVE活動の活発化により,次のような新たな問題が発生してきた。
<改善の質的内容の変化>
(1) VE改善の繰返し実施による投資効率の逓減。
(2) 多品種少量生産による改善効率の低下。
(3) 取組メンバーの拡大による改善案の多様化。
(4) 標準化推進活動とVE活動の競合。
一方,VE提案の採否判定については,商品ライフの短縮化の傾向の中で多様化する改善案に対して,機会損失を防ぐ意味から,早急な決断が必要とされている。
そこで,これ等の問題に対処するべくVE提案の損益分岐点を明確にすると共に,その判断基準の確立を目指した。
目次
- 1. はじめに
- 2. VE活動における意思決定の段階
- 3. 改善案の価値評価について
- 4. 管理コストへのアプローチ
- 5. 設計・検査コストへのアプローチ
- 6. 変更に伴い発生する費用総額
- 7. 不確定要素に対するアプローチ
- 8. 損益分岐点の活用
- 9. おわりに
発行年
1978年 VE研究論文集 Vol.9著者
- 松下電器産業株式会社
ラジオ事業部 - 長島機也
- 松下電器産業株式会社
本社 購買助成部 - 堤敏幸
カテゴリー
- VEテクニック
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