
ご希望の方は「カゴに入れる」ボタンをクリックしてください。
機能分析をもとにした新製品企画へのVAアプ口ーチ -製品企画におけるシステムVAの一考察(2)-
機能分析をもとにした新製品企画へのVAアプ口ーチ -製品企画におけるシステムVAの一考察(2)-
景気の低迷と円高とによって,わが国の経済は低成長の時代に入り,総需要の減退から深刻な景気の悪化をまねくに至って,各企業間の競争は,ますます激烈をきわめ,その環境は,非常に厳しい状況下におかれている。
このような状況にあって,企業の目的である利益確保をはかるため,各企業はVAを単なる改善の手法としてのみでなく"経営戦略"の柱として位置づけ,全組織を結集して取り組み実績を上げている。
しかし,現在,新製品開発のためのVAアプローチ技法はあっても,それが新製品企画の市場調査や新規機能の発掘・拡大のツールとしては生かされていないのが実体のようである。それは,まずVAの考え方の中心をなす機能分析が,うまく生かされていないからである。これは使う側での勉強不足のために"機能"についての考え方に幅がなかったし,柔軟な考えが持てなかったためと思われる。
これらの背景をもとに,ある分野における商品に関しては,製品企画への実用度の高い手法の開発と確立を行ない,その有効性が確認されたので,ここに紹介する。
本手法は,新製品の中でも,現製品をもとに大幅に改善されるものを対象としたものであり,その主な内容としては<情報収集にもとづく顧客要求機能を,そのもっとも関係の深い各機能分野にとり入れ,使用者機能及びメリットを開発していく-川下型開発法>と<各機能の分解・組合わせによる方法と基本機能から使用者機能を展開していく-川上型開発法>をドッキングして展開する,商品企画に対する機能分析・分解・組立手法である。