論文
実態となった新局面
49年のオイルショック後の今日の企業環境を,ややもすると,それ以前の高度成長型時期を尺度にして異常であると思いがちである。しかし,もはやこのような考えでは,現状に対処できないばかりか,環境変化の本流を見い出すことができず,今後の事業運営の方向性を危惧せざるを得ない。従って今日の局面を今後とも,これが常態であると認識し対応する企業体質づくりを,一刻でも早く着手する必要があるといえる。
この課題の遂行に対してVEの特長(演繹的)すなわち
イ. 現行の諸条件・手段にとらわれず目的志向・本来機能志向をおこなう。
ロ. 改善対象システムに対しては上位目的との関連性を明確にする。
ハ. 投入資源と成果のバランス(効率)を追求する
等と,従来から取り入れられすすめて来たQC・IEの特長(帰納的)とを統合して活用すれば一層の効果が期待できると考え,第Ⅱ章のような推進をはかってきた。その推進の志向体系は次の如くである。(図1・1参照)
推進のやり方は,当然企業の実情(諸条件)を考慮したオリジナリティのあるVEを進める必要がある。次に当社の概要と当社流のVEの特質を述べる。
目次
- 1 はじめに
- 2 全社的VEの進め方
- 2.1 全社VE推進組織の充実運営
- 2.2 VE合理化目標推進管理の充実
- 2.3 VE適用分野の拡大
- 2.4 連結VEによるトータルメリットの追求
- 2.5 教育(トップから現場に至るVEの全社的普及)
- 3 今後の方向性
発行年
1977年 VE研究論文集 Vol.8著者
- 松下電工株式会社
品質管理部 - 弘中丸十
カテゴリー
- マネジメントとVE
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