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下請中小企業の経営効率化のためのVE活動の実際
下請中小企業の経営効率化のためのVE活動の実際
発行年:1978年 VE研究論文集 Vol.9
著者
日本電気株式会社資材部相模原購買部:山瀬栄吉要旨
安定成長時代を迎え経営環境により厳しさが増すとともに,企業経営の質が問題となる。特に,下請中小企業においては,経営の近代化がおくれ経営効率が甚だ低い企業が多く,経常基盤が脆弱である。
高成長期では,低賃金と長時間労働の労働集約型の経営を行なうことにより,企業収益を得ていたが,受注量の減少,採算の悪化に伴って収益性が急激に低下し,分岐点の売上高を確保できず,水面下の経営をよぎなくされている下請企業が増加しつつある。
企業体質を改善し経営効率を高めるためには,その企業に適した管理技法を導入し,経営責任者がリーダーシップを発揮し,全従業員の総力を結集して問題解決にあたる必要がある。このような下請中小企業に,VEを定着させるためには,単に技法の紹介のみではなく,利用可能な管理技法を適切に組み合わせ,企業体質の改善を図りながら収益性向上に役立つことを体験させることが重要である。本論文は,企業診断とその改善指導を計画的に実施し,下請企業の経営効率化を効果的に実現させようとするもので,資材部門のVE専任者としての研究課題でもあるので,今後とも一層の努力を傾注していきたいと考えている。
目次