論文
かって60年代においては,わが国企業は経済の高度成長の中にあって,ややもすれば売上高の増大,シェアーの拡大などにより,利益の確保と賃上げの吸収を図ってきたが,今後は経済成長が鈍化する中で,賃上げの吸収と利益の確保を実現してゆかなければならなくなった。
さらに,わが国は原材料,燃料等の量的な問題から諸資源・諸エネルギーを含めた,知識集約産業型への構造転換に迫られている。
したがって,従来の高度成長に慣れ切ってしまった経営感覚を断って,経営体制を根本的に再検討していくことが必要であり,今後,企業にとってはソフト・テクノロジーの開発と,導入が非常に重要になることから,経営の質的高度化・効率化は,70年代における最も重要な課題といえる。
そこで,わが国の企業経営における質的高度化・効率化を図るとき,どのような問題の解決が重要なのかを検討してみた。
目次
- 1. わが国企業経営の質的効率化の必要性とそれを実現するための不可欠の条件
- 2. わが国企業の組織の実態
- 3. わが国企業の経営組織へのVEの適用
- a VEを適用すべき経営組織の対象範囲の決定
- b 組織についてのあらゆる事実を集める
- c 組織の機能の定義
- d 組織の機能評価
- e 組織合理化案の作成と実行及びフォロー
- 4. 経営組織へのVE適用にあたっての不可欠の条件
発行年
1972年 VE研究論文集 Vol.3著者
- 東京芝浦電気株式会社
三重工場 資材部 - 清水豊
カテゴリー
- マネジメントとVE
購入
この論文はPDF版をご購入いただけます。
ご希望の方は「カゴに入れる」ボタンをクリックしてください。