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新製品開発へのVE手法の適用 ~類似機能製品より展開していく方法~
新製品開発へのVE手法の適用 ~類似機能製品より展開していく方法~
新製品開発へのVEの適用というと,一般に要求仕様から展開するファースト・ルックVEが考えられるが,ここに紹介する方法は,類似機能をもつ製品から展開していく方法である。すなわち,類似機能製品の機能系統図より基本機能だけをとらえ,この基本機能を満足する二次機能,部分・部品機能をアイデアにより展開して,これを評価して新製品としての機能系統図を作成し,これを具体化して新製品を開発していこうとする方法である。したがって,この方法は,要求仕様から展開していくファースト・ルックVEに比較して,革新的な新製品開発は望めないかも知れないが,現有の製品をVE手法を用いて,着実に改善した新製品を開発することを可能にした方法といえる。
現有製品を市場の動向や要求にマッチするように改善した新製品を開発することに対する要求は,企業競争が激化の一途を辿っている今日,ますます強いものになっていくことは自明のことであり,この方法の適用が拡がっていくと考える。
この方法は,要求仕様から展開していくファースト・ルックVEと,いわゆるセカンド・ルックVEとの間に位置し,また類似機能製品の基本機能は要求仕様の一部と考えられることから,強いて名づければ,セミファースト・ルックVEと呼ぶことができる。