論文
当社にVEが導入されたのは,昭和38年6月,購買部内にVE事務局が設置されたのに始まる。
戦後,経済界の非常な発展と,各業界の技術革新のさなかにあって,各企業は経営の合理化,利潤の追求なしには,激しい時代を乗り切れず,落伍するため,種々の管理方式を導入し,成果をあげる企業も多かった。その経営管理方式の1つとして,VEがアメリカより紹介され,昭和34年頃から導入する会社があらわれ,現在では約2,400社がVEを導入している。
各企業により,導入の動機は違うが,やはりコストダウンの手法として,またコストチェック等を目標にしていると思われる。導入後の展開もまた,千差万別であろう。
当社の導入の動機は,やはりコストダウンによる利益の増大と,コストチェックを目標としていた。また,VEによってセクショナリズムを打破することもあった。こうしてVE事務局は,活動を目標に向って開始した。
当社の如きアッセンブル・メーカーの場合,購入部品(生産用)のすべてが,必らず一度は購買セクションを通過するのと,外注業者との接触が一番密接である等の理由により,購買部門にVE担当者を配置したのである。
目次
- 1. 当社におけるVEの背景
- Ⅰ VE導入に至るプロセス
- Ⅱ VE活動の展開
- (1) PR活動
- (2) 各事業部にVE委員会発足
- (3) VE提案制度について
- (4) コストテーブルについて
- 2. VE係の業務について
- Ⅰ 設計段階におけるVEの適用
- Ⅱ 標準価格算出・決定に至るプロセス
- (1) 見積り図・先行図による見積り依頼
- (2) 標準価格・購入価格の決定
- Ⅲ コストテーブルの保守について
- 3. 結論
- Ⅰ 現状における問題点
- Ⅱ 今後のVEの動向
発行年
1970年 VE研究論文集 Vol.1著者
- 日本コロムビア(株)
購買部第一購買課 VE係 - 橋本邦夫
カテゴリー
- VEの適用局面
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