製造VEプロジェクト活動 に用いる機能定義の動詞調査

論文

「機能定義は、機能的研究の基礎でありVE活動の成果と効果に影響を与える重要なステップである。」 1) これは、VE研究論文「機能定義についての考察」のはじめに記されている一文である。また、この論文の終わりに「機能定義用語の選択と標準化に(中略)ついて今後いっそう実践活動にむすびついた研究を進める必要がある」1)と記されている。
このように、機能定義に使用する用語、特に動詞の選択は、VE活動を効率的に実施するためのポイントであるため、『新・VEの基本』3)や米国VE協会(SAVE)出版の『Value Methodology』4)(以下、「日米のVEの教本」という)にも標準化(注1)された動詞がリストとして示されている。しかし、VE適用対象や適用段階により機能定義で選択すべき動詞が変わるため、当社の製造VEプロジェクト活動(以下、製造VE活動という)(注2)では「日米のVEの教本」で標準化された動詞のリストを活用していなかった。そこで、当社にて過去10年間に実践した製造VE活動の機能定義用語を調査、整理して、製造VE活動で使用された動詞を抽出し、「日米のVEの教本」の標準化された動詞と比較することで、製造VE活動の機能定義に用いる最適な動詞について分析した。その結果に基づき、 製造VE活動に特化した標準化された動詞のリストを作成した。

注1:同一同容を表す言葉をまとめることによって用語を集約すること。1)
注2:社内プロジェクト体制にて実施する本格的な製造VEのこと。3.1 1)項参照

目次

    1. はじめに
    2. 方法
    3. 製造VE活動の 機能定義に使用する最適な動詞の調査と分析
    4. 対照実験を実施して、標準化された動詞のリストを活用する効果を検証する
    5. 考察
    6. 結論

発行年

2020年 VE研究論文集 Vol.51

著者

三菱パワー株式会社
調達総括部 SCM 室
主席技師
曽我部 誠
三菱パワー株式会社
高砂生産設計部
主幹技師
赤城 弘一
三菱パワー株式会社
高砂生産設計部
主席技師
森下 武

カテゴリー

  • VEテクニック

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