2024年度 立命館大学大学院のプラクティカム(課題解決型長期企業実習)成果発表会を開催

立命館大学大学院テクノロジー・マネジメント研究科では、企業との協力によるインターンシップ型授業「プラクティカム」を実施しています。2020年度から、VE協会は同事業に協力団体として参画してきました。当会と提携するVE協会中国統括事務所(泰澤グループ)何氏CVSおよび俞氏が指導講師として、管理技術を活用した改善活動について指導しました。

企業の課題を解決するための研究対象テーマについて、院生と協力企業が約半年かけて共同研究し、成果を発表し修了となります。今年は5名の大学院生が参加し、担当教授として立命館大学大学院の澤口先生がサポート、当会事務局が運営フォローを行いました。

今回の研究は、泰澤グループがコンサルティング指導している中国大手自動車会社における新商品開発という、非常に実践的なテーマを取り上げました。「未来予測シナリオ」をアプローチとして使い、同社が今後展開するインドネシアおよびブラジル向けの次世代型EV製品を企画しました。

未来予測シナリオは4つの基本プロセスとさらに10のステップに細分化されたアプローチで、SWOT分析、ペルソナの設定による顧客ニーズの発想、マルチスクリーンマトリックス、価値相関図を使った未来予測を行い、次世代製品の基本シナリオを作成しました。

研究対象テーマのプロセス「未来予測シナリオ」

2024年7月~2025年1月の期間実施された研究会合は、講師のお二人は中国滞在がメインのためオンラインが中心でしたが、立命館大学OICキャンパスにて対面開催も行いました。2024年12月には、元トヨタCE(チーフ・エンジニア)であり中国での指導もされている石本先生に、泰澤グループ三河安城事務所にて中間報告を行い、改善点などのフィードバックをいただきました。

最終の成果発表会は、2025年1月20日(月)に4拠点を繋いでのハイブリッド開催となりました。

5名の学生はそれぞれ分担して、2つの市場に対する分析、開発の内容を発表しました。

  • インドネシア市場向けのコンパクトな家庭用電動・EREV(Extended Range Electric Vehicle)のMPV(Multi-purpose Vehicle)
  • 多地形高通行性のハードコアEREVピックアップ

成果発表会のスクリーンショット

プログラムを終えて、学生の皆さんからは、自動車の商品企画という初めてのテーマに取り組むことで、新しい知識や分析手法などの理解が深まったという声や、自動車業界で仕事をすることに関心を持った、といった前向きな感想をいただきました。

日本と中国という距離がありながらもオンライン、オフラインを使い分け、半年間の活動を滞りなく実施することができました。ご指導をいただいた泰澤グループの何氏と俞氏、石本先生、立命館大学の澤口先生に感謝申し上げます。また、5名の学生の皆さんの今後のご活躍を心から祈念いたします。

(本件担当:上杉)