論文キーワード: VE実践 2件

VE適用が製品やサービスの価値向上に成果をもたらすことは、VE全国大会等で紹介される様々な事例が示すとおりまぎれもない事実である。より大きなVE成果を得るためには代替案のもととなる優れたアイデアが不可欠であり、アイデア発想力を強化することはVE成果の拡大に直結する。
本論文では、VE適用によって得られる成果をこれまで以上に拡大するために、アイデアを闇雲に数多く発想するのではなく、価値向上に寄与する可能性のあるアイデアをはじめから多く出す方法を提案し、その効果を実際の活動で確認した。製造企業において、VE実践、VE研修、特許ミーティングというそれぞれ異なる目的のために開催される活動を融合することで、VE成果の拡大につながるアイデアの創出を促進できた。

VEは実践工学であり経験工学であるといわれている。しかしながら、実践に寄与するVErを育てるために、数多くのVE実践活動を経験することによって実践力が身につくのを待っていたのでは、今日のような変化の時代のスピードについていけるものではない。加えて、組織のフラット化は一層の個の力量の強化を必要とし、商品競争力を向上させるためのVE技術をいかに早く広め実践に寄与するかが重要な課題のーつとなってきている。とりわけ、VE教育におけるVEマインドの移植成果は、その後の実践の場での戦力力量に大いに影響をもたらすものであり、従来のVE教育における課題を社内VEセミナーの実績データをもとに解析し、『実践的VE教育のすすめ』として提案する。